【片岡編集長】トランジションDFの向上を目指す16~U19ベルギー女子代表チームより~

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今回も、U19ベルギー女子代表チームのトランジションディフェンスを分析していきたいと思います。

同チームと対戦した際、日本女子代表チームはファーストブレイクのポイントが0点に終わったそうです。

同チームとの試合映像からは、日本チームの長所を出させない為のルールの設定と、着実な遂行が見て取れます。

前々回は、ディフェンスリバウンドの価値について改めて考察し、前回は、インサイド選手がアウトサイドに位置した際のオフェンスリバウンドへの関与の方法について考察をしました。

前回の動画では、オフェンス戦術の都合で、インサイドの選手がコーナーや3Pエリアの外側に位置した際のベルギー代表チームの振る舞いより、その先にあるチームのルールや、各選手の素早い決断能力を考察しました。

前々回の記事で記載した通り、オフェンスリバウンドを獲得する事が出来れば、相手チームのファーストブレイクを止める事が出来ます。

いわば、攻撃は最大の防御にもなります。

同時に、オフェンスリバウンドを取ろうとし過ぎると、相手チームにチャンスを与えてしまう事にも繋がります。

コーチは、常にリスクとリターンとも見極め、明瞭な判断基準を用意する必要があるのかもしれません。

◇パワーと機動力に長けた3番ポジションの飛び込み

そのような中、本試合でのベルギー代表チームには、一つの指針が見て取れました。

それは、体格と、機動力と、バネに長けた3番ポジションの#13の存在です。

ベルギー代表チームは、インサイドの選手には不利なポジションからの飛び込みリバウンドにトライせずに、次のトランジションディフェンスに備えるような割り切りがありました。

ですが、3番ポジションの#13の場合、非常に積極果敢に飛び込みリバウンドへのチャレンジを許容するような場面も数多く見て取れました。

もし、リバウンドが取れない場合、そのまま前線のDFをし、Stop the ballの最前線として奮闘する場面も見て取れました。

上記の場面では、飛び込みリバウンドにトライをした後の、ボールマンプレッシャーでの接触でファールをコールされました。

しかし、このような場面で「オフェンスリバウンドにも飛び込む」同時に「ボールを取れなくて、直ぐにトランジションDFで役割を全うする」という所までをセットで考えている場合、飛び込みリバウンドのデメリットを最低限にとどめ、得られるメリットを最大化する事が出来ます。

飛び込みリバウンドが取れず、落胆してトランジションDFが散漫になるのであれば、飛び込まないほうが効率的でしょう。

しかし、本プレーのように、次のディフェンス迄をセットで考えられる場合、飛び込みリバウンドも優位に働きます。

この考え方は、3番ポジションだけではなく、各チームの特性で変更が出来るでしょう。トランジションディフェンスを考える際、どうしてもミスマッチを考慮する必要があります。

仮に、2-4番ポジションの選手が身長や、体格に差が無い場合、飛び込みリバウンド後のトランジションDFでの戦力には差がありません。

2番の選手がインサイドを守る能力と、(チーム事情で)元々、4番を守る選手のインサイド守備能力が同じであれば、ポジションに応じては飛び込ませてしまっても、状況は変わりません。

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