【片岡編集長】トランジションDFの向上を目指す14~U19ベルギー女子代表チームの考察3~

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今回も、U19ベルギー女子代表チームのトランジションディフェンスを分析していきたいと思います。

同チームと対戦した際、日本女子代表チームはファーストブレイクのポイントが0点でした。

同チームとの試合映像からは、日本チームの長所を出させない為のルールの設定と、着実な遂行が見て取れます。

今回は、日本チーム側のディフェンスリバウンドからの観点です。

映像では「ドライブインに対して日本代表チームのDFがローテーションをした結果、Hejp DFの選手がボールウォッチをしてしまい、相手チームに飛び込まれた」という現象が分かります。

DF側のトピックスとすれば、#12番の選手のドライブに対し、スピンムーブ等はされていますが、ボールマンDFはマークが出来ています。

この場合、#14番の選手は、必要なHelpか、不必要なHelpかを見極める必要がありました。

#14の選手も、DFの状況を良く観察し、Helpに出過ぎない」という判断をしている事が映像からも見て取れます。

その瞬間、シュートに対し、どうしてもボールを眺めてしまいました。結果、元々のマークマンである#11に飛び込まれ、イージーなゴール下の2点を許してしまったという構図が見て取れます。

◇トランジションオフェンスが得意なチームのDFリバウンドは4点分の価値

この場面でのボールウォッチは、日本チームにも、当該選手にとっても、痛手として刻まれていると思います。

「Help DFの用意をしたが、No Helpの判断をしたのちの、ボールマンDFが有効でタフショットになった場面でのDFリバウンド」というシチュエーションで、教訓として刻まれていると思います。

このゲームで、多くの場合、3Pの外側のスペーシングで味方のシュートシチュエーションとなったベルギー代表のインサイド選手はオフェンスリバウンドに飛び込まず、直ぐにスプリントバックをしているシーンが目立ちました。

冒頭に記載したように、日本チームのトランジションオフェンスを警戒している事が理由でしょう。

オフェンスリバウンドに飛び込み、かつDFチームにリバウンドを確保された場合、不利な状態でトランジションDFがスタートする為です。

しかし、この場合は、DF選手が目線を切っている事を確認したからか、確信をもって飛び込んでいました。

もし、この際、「Help DFの用意をしたが、No Helpの判断をした。ボールマンDFが有効でタフショットになった」後の最優先事項として「Ball Watchをせずに、オフェンス選手にHitする事を優先する」という行為に直ぐに決断できていればどうだったでしょうか。

Help DFの準備をする場面では、どうしても元々のマークマンから目線を切らざるを得ない状況もあり得ます。

その場合は、残りのDF選手の責任領域です。HelpかNo Helpかで判断をしている場面で、#11の選手は飛び込む判断をするケースもあるかもしれません。

しかし、もし、「Ball Watchをせずに、オフェンス選手にHitする事を優先する」事を実行できた際、ペイントエリアに飛び込んできた選手のゴール下への侵入を防げたことも考えらえます。

そうなると、相手チームのインサイドはゴール下に密集している為、DFリバウンドを獲得した際にはトランジションオフェンスで有利に立ちます。

かりに、残りの3名が戻っていたとしても、その全員がアウトサイドの選手であれば、トランジションでのミスマッチ等を狙い、DFチームに数多くの負荷を与えることも可能で、得点チャンスが大きくなります。

◇改めて、DFリバウンドの価値を提示する

机上の空論かもしれませんが、トランジションオフェンスで強みのあるチームの場合、先ほどのDFリバウンドが成功するかどうかで「4点分の価値があった」可能性があります。

DFリバウンドの場面で、ボールの行方を追い、ジャンプをすれば効率よくボールを奪えるかもしれないという憶測がある中、飛び込みリバウンドの選手に身体を当てることは、ある種、非常に面倒くさい事です。

どのレベルでも、Ball Watchをしている隙におふぇんバウンドを取られる現象が消えないのは、「Ball Watchをしていてもリバウンドが取れた」という経験があるからだと思います。

ですが、上記のように、その意義、価値を理解し、チームの強みを発揮する為に必要な事としてコーチ、選手でDFリバウンドにおいて「Ball Watchの不利益さ」・「有益さ」を理解する事で、確信をもって必要な作業に向かう事が出来るようになるのかもしれません。

この記事を書いた人:バスケットボール上達編集部バスケットボール上達塾 編集部
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