【梅原トレーナーのからだづくり哲学】米トレ会議2019 in京都

スキルアップ トレーニング 梅原 淳 育成法 食トレ

先週の土曜日、京都の高校で米トレ会議が開かれました。

男子バスケットボール部で新年度のスタートに毎年行なっているコーチ、選手、保護者総出の全体会合です。今年で3回目(3年目)を迎えました。

長く強化をお手伝いしているこのチームで、體づくりには食の取り組みが大事だということを、現監督と常々議論してきました。

親御さんに協力を仰いで、学校だけではなく関係者の皆でチームを作りまた子供を支援する体制が必要ですと、僭越ながら提案をしていました。

私が言ったからということでは決してありません。マネジメントの才と行動力のあるH監督は構想が出来上がるとすぐに実行に移して、3年前に初めての会合となる米トレ会議2017を実施致しました。

話で終わるのが常

そこでチームとして「アスリートの食事」を考えて具体的に取組みを決定、各家庭およびチームにてそれぞれスタートさせました。

まずチームでは、練習終わりに茶碗一杯の米を食べることにしました。毎月、皆で数合ずつ米を持ち寄り、チーム飯を食べます。監督は一升炊飯器を数台購入しました。

取組みを定着させるためには、毎日コツコツと続けて習慣にすることが必要です。しかし話をしてもなかなか自らでは動かないものです。その意味で練習後の一杯という策は有意義でした。

こうしようと決めても、やれと指示しても、大概は話だけで終わりませんか。例えば講演や講習などで誰かの為になる話を聞いても、それだけで満足してしまうことってよくあると思います。

言うだけ聞くだけなら何も起こりません。唯一意義のあることは実行して実際に結果を出すことですから、私たちに根付く腰の重さというものを受け止めそれを乗り越える一手が必要でした。

沢山の方々に足を運んでもらってまで開いた会議を、話だけ形式だけで終わらせることはできません。日々の実態を調査管理することも必要ですが、あまり縛るようなマイナスの活動にはしたくなかったので、やはり監督の考えたチーム飯は最初の岩盤を砕く起爆剤であったと思います。

実践的な策がいる

ただしこれが米トレなのではありません。本線は家庭での食事です。生活の主たる根っこは家族ですので、親子での頑張りを期待致しました。

最初の年はまず「お米を沢山食べられるようになろう」というところから始まりました。実践的で具体的な方法として、学問的な広く深い知識よりも実際に何をするかということを私から明示致しました。

私たちが「常言うだけで行動が伴わないこと」の理由の一つには、知識先行になることがあると考えます。

勤勉な日本人はまず学問として理論や専門用語を覚えようとします。しかしそこから現実として何をどうするかを決め実行するところは、学問では考えません。

また知識先行になれば必然的に難しいことに踏み込みますので、日常生活に当てはめるとなると「ちょっと無理だな」と重く感じ、また新たに勉強から始めなくてはいけないともなるので、やはり不実行となってしまいます。

私たちは行動を起こすために「何ができるか(can do)」の思考を持つ必要があります。米トレでは、今の実生活においてすぐにできることを取り組みにしようと模索して、何の栄養を何グラムとかカロリー計算のようなことはすべて省きました。

初年度はまずスポーツ選手として必要とする量を食べられるようにすることを目指し、二年目にはその再確認と少しおかずなどの工夫をしました。3年目になる今年は米の量も増え、チーム飯も家庭飯も充実しているようでした。

スタンダードになる

今回3年目となりましたが、会議の中で印象的だったのが、良い意味で反応や食いつきが薄く感じたことです。

監督は「昨年のお母さんたちは物凄く食いついて質問してきたけど、今年の方々はもうしっかりやっていますよという感じでしたね」と仰っていました。

私もそれは少し見えました。

様々に家庭事情というものもありますので、思うようにできていない人もおそらくはいるだろうと見込んでいましたが、喜ばしいことに予想が外れました。

選手たちの弁当を一人ずつ写真に撮ると、練習量に見合う食事を摂れているように見えました。ケガの減少とバテの減少という現実的な成果にしっかりと反映されています。

新入生10名も会議に参加していましたが、3,2年生との弁当量の差は歴然でした。

3回目は私からさらに一歩踏み込み改善点を提案致しましたが、改善をする段階に入るということは一通りの歩みができているという証拠でもあります。親御さんたちの反応の薄さは「すでにうちはできている」という表れだったのです。

満足しない

ここから人間心理として予想されるのが、一件落着してしまうことでしょう。安心して、もうクリアした努力は終わったとなり、いつの間にか薄れてしまうということが間違いなく起こります。

物事は一進一退であり、そう容易く前へは進みません。常に謙虚さと向上心で心掛けること努めることをするのがこれからの米トレの課題です。まだまだチームは良くなるでしょう。

私も影ながら精一杯に応援したいと思います。

3年目の成果をもっていざ来年、米トレ会議2020へ。

今年のチャレンジが始まりました。

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この記事を書いた人:梅原淳梅原 淳
運動技能を向上させる専門家として、またバスケットボールでのファンダメンタル・スキルを教えるコーチとして全国各地に出向いています。またその活動から得た日々の思考や発見を、YouTubeなどSNSを活用して情報配信しています。このコーナーで扱う内容は、それらSNSでは記さない一歩踏み込んだ情報として、トレーニング実践レポートをはじめ自分の育て方、大人の再教育、子育て、健康づくり、みなぎる食事など、あらゆるジャンルをテーマにお届けします。