理論よりも結果で考える(中)【梅原トレーナーのからだづくり哲学】

スキルアップ 梅原 淳

 

やっていることは科学的に正しいが結果が伴わない、そんなことがあるのか。

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理論よりも結果で考える(上)

じつは多くの人間が日常的に体験している。それは物事を失敗するというよりも、頭に据え置くだけで実行してどうなったかを証明しないという面に顕れている。

自分が結果を出して実を結ぶことで証明し、また幸せにもなるのではなく、ただ論拠だけを手に持って実際の行動は別であることが大半で、現状は良くなっていないのに知識だけで成功しているかのような満足を得ている。

要するに、たんなる物知り博士だ。

皆、物知り博士合戦をしている。そこにいったいなんの意味があるのか。そのような目線で正しいだの間違っているだの言い争うことで、なにかが生まれるだろうか。

まったくもって生産的ではないことを、議論の基準にしている。

ゴールはどこに

よくある対比にたとえば、西洋医学と東洋医学、それからサイエンスと経験則がある。

私たちは世に開示されている様々なエビデンスを活用して、自分の人生に役立てたいと思っている。だからよりたしかな情報が必要だ。

研究が進んでデータも豊富なおかげで得られた知見を以て、生活の目の前の事をより良くしたいと願っているが、その肝心な実践では成果結果を出さない。

答えは出さずにただ最新の研究ではこうだ、科学的根拠だとお墨付きだけを大事に抱きかかえている。

西洋医学は間違いなくて東洋医学はデタラメなのか?サイエンスはより具体的な事実を解明しているが、経験則はウソを言っているのか?

データや研究結果が示していても、それを実際に活かそうとしたときにうまくいかないことは多い。西洋医学がいかほども役になっていない事象は、あなたの周囲を見たっていくらでもあるだろう。

どちらが優れているとかどちらが正統でどちらが偽物という話が、せっかくの可能性と機会を損なわせていることを私たちは知らなければいけない。

たったひとつ必要なのは、あらゆるものを自ら活かし工夫して「結果」を出すことにある。

その食品はからだに良い?悪い?

食にまつわることで、ひとつ例を示そう。

いま日本のみならず世界規模で人々は「健康的に生きる」ことが、人生における強い関心のひとつとなっている。

オーガニック、グルテンフリー、ヴィーガン、自然栽培、有機農法、放牧、平飼い、食品添加物、抗生物質、発がん性・・・・

これらの言葉はもはや日常的に誰の目にも止まるくらい、人々の暮らしに浸透している。

これらのトピックについて「これが危険だ」「なんの根拠がある」といった、研究者同士の論争ではなく世間による押し問答が止まない。

自分の知識と信仰を勝たせたくて「この食材はパーフェクトフード」「この食べ方が体を悪くしている」と主張し、相手の論拠の穴をついて批判しあっている。

これは先ほど申し上げた「物知り博士」である。

研究者に任せれば良いものを、発展の途上で私たちが意見を対立させていることに、私は矛盾を感じる。ただしこれは私的な感想などではなくて、客観的な事実として本来の目的を逸脱しているから、そのように申し上げているまでだ。

本来の目的につく

もし健康づくりに強い関心があるのならば、多くはきっと病気になったことがあるか、はっきりとした病気でなくとも不安を抱くような症状がある人だろう。

実際に不調があり、先々に困ることが予想されるからこそ、それをどうにかしたいと運動や食事について調べ始めた人は多いはずだ。

不調を抱えながら辛く生きるよりも、すっきり明るく元気みなぎって生活したいと誰だって願う。

それが食を学ぶ目的である。

目的はあなたの病や不調を改善することであって、その分野について博学になることではない。資格や学位を取りたいのではないだろう。

それならば、不毛な否定合戦やお墨付き探しはやめて、結果を出すことに専念すべきである。

さらに次号へ続ける。

(つづく)

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この記事を書いた人梅原淳梅原 淳
運動技能を向上させる専門家として、またバスケットボールでのファンダメンタル・スキルを教えるコーチとして全国各地に出向いています。またその活動から得た日々の思考や発見を、YouTubeなどSNSを活用して情報配信しています。このコーナーで扱う内容は、それらSNSでは記さない一歩踏み込んだ情報として、トレーニング実践レポートをはじめ自分の育て方、大人の再教育、子育て、健康づくり、みなぎる食事など、あらゆるジャンルをテーマにお届けします。