理論よりも結果で考える(上)【梅原トレーナーのからだづくり哲学】

スキルアップ 梅原 淳

 

SNSが私たちの生活の中に浸透してから、バスケットボールにおける様々な事柄に関する是非が議論されるようになった。

それは戦略戦術のことであったり、もしくは日本代表についてであったり、ときに部活動のあり方やJBAの言動ついて、投稿者が自由に己の持論を発信する。

その発信にコメントが入り、さらに別の人が独自の切り口で割って入りと、熱い議論が日々交わされている。

同様にして、スポーツにまつわる体力づくりや食事に関する知識を持ち寄るコミュニティグループも設けられ、より深く具体的で専門的な情報を理論的に説明する人なども多くいて、それに触れる閲覧者はたやすく有効な知識を得ることができる。

その意味で、現代はものすごく便利な世の中になったと率直に思う。専門分野に踏み込んで本や授業で一から勉強しなくとも、必要な部分の知識を日常的なツールを使って得られる。

自分から汗を掻いて探さずとも、知識豊富な人たちがみずから発信し情報を開示してくれるのだから。

学問的知識をまったく持たない人にとっては、そのように便利な世界であることは事実として、もうひとつしっかりと考えねばならぬ問題がじつはある。

いくら理論的に正しくとも、またそれが専門分野における最新エビデンスなのだとしても、それで結果が出なければ何も果たせてはいないということだ。

今回はわずかだがその部分を、あなたと一緒に考えていきたい。

根っこの問い

あなたはいま、とても知識を欲している。それは生活上で起こっている目の前の某(なにがし)かについて、解決したいことがあるからだ。

解決したいもしくはしなくてはいけなかったり、悩んでいるとか苦しんでいることがあったりするから、専門的知識および海外の情報を必要としている。

より正しく精確な科学的根拠をもとに良い方向へ進んで行きたい一心であり、いまの状態から抜け出し成果を上げたいと願っているはずだ。

現状は─他人の目にはどう映ろうと─あなたにとってはきっとマイナスで、なんとかプラスに転じたいという意欲が学びの原動力になっているのではないだろうか。

知らないことも、興味のあることなら勉強は捗るだろう。知ればこれまで大きく的を外していたと理解することは多く、まるで無頓着に勿体ないことをしていたと気づく場合も少なくない。

すべては自分のためであって、とにかく現状を変えるべく実践するものが必要なのだ。

さあ、ここで問いたい。

あなたはその成果を、目に見えたかたちで得ているだろうか。

唯一望んでいるもの

自分の考え方や知識、手段が理論的に正しいものであり、それは世界的見地で認められたいわゆる常識であることは良いとして、それならば着実に改善、向上がなされるはずである。

求めているのはそこであり、唯々結果を出す一点をこそ望んでいる。

バスケットボールの競技力を上げ試合で勝つ、からだを鍛えて腕力をつけるもしくは怪我を減らす、食事を計画的に組み立ててスタミナをつける、そのような目的がありたしかに成果を手にすることがあなたの狙いだ。

ただやっていることが論理的には正しいからといって、現状が変わらないのであれば正否などどちらであっても意味はない。

結果が伴っているのか、それが一番いや唯一のものだ。

はじめにSNSの話題を出したが、残念ながらここでの議論、持論の張り合いはそれを度外視している時点で問題外なのである。

言い合いになるのはなぜ?

とくに心とからだについてのこと、スポーツにおける技量や健康に関わる分野、それから教育や子育てなど人間関係にまつわることには意見のぶつかり合いが多く、相手への否定、非難も烈しい。

文面での小競り合いのような格好になっていることが多々ある。

なぜそうなるのか?

結果に向かって考えるのではなく、世における正解はなにかと考えているからである。

少し短く綴じて、次回に続けよう。

(つづく)

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この記事を書いた人梅原淳梅原 淳
運動技能を向上させる専門家として、またバスケットボールでのファンダメンタル・スキルを教えるコーチとして全国各地に出向いています。またその活動から得た日々の思考や発見を、YouTubeなどSNSを活用して情報配信しています。このコーナーで扱う内容は、それらSNSでは記さない一歩踏み込んだ情報として、トレーニング実践レポートをはじめ自分の育て方、大人の再教育、子育て、健康づくり、みなぎる食事など、あらゆるジャンルをテーマにお届けします。