バスケに筋トレは必要?⑤~トレーニングによってトッププレイヤーになったNBA選手~

スキルアップ トレーニング フィジカル(身体) 関野 日久

前回、NBAを支配した選手の最大の武器がフィジカルであったこと、そんな彼らを止めるためにNBA全体のフィジカルへの関心、筋トレの機運が高まったことをご紹介しました。

バスケに筋トレは必要?④~NBA選手から見る~

NBA入りする前からその破格な体つきで有名だった選手とは逆に、NBAに入って数シーズン後に体づくりに取り組み、MVPを獲得するまでに至った2人のプレイヤーをご紹介します。

ニコラ・ヨキッチ(以下ヨキッチ)

ヨキッチは2m11cm、129kgとNBAの中でも大きな体格をしていますが、NBAの中では特異な「ぽっちゃりキャラ」でした。そんな彼は、ドラフト2巡目でNBAに加入した選手でした。

NBAに入って徐々に頭角を表していましたが、「いいセンター」程度の存在だった彼が、「トップビッグマン」になったのは、シーズン中に10kg近い減量をしたのがきっかけでした。

食事の改善や有酸素運動によるダイエット、筋肉量を落とさないためのトレーニングに励んだことで体つきは大きく変わり、元より武器であったフィジカルは損なわずに、動きが機敏になり、ロールターンや縦の動きに大きな変化が生まれました。

翌シーズン、改めて体作りをした彼は体重を増やしつつ、その多くを筋肉量で占有することでフィジカルとバスケセンスを組み合わせたリーグ最高のビッグマンとなり、MVPを獲得しました。

元より優れていたボールセンスやバスケセンスに目が行きがちな彼の、プレーの根幹となっているのはダイエット、筋トレによる体づくりで得た屈強な身体と、そこから始まる1対1の強さです。

ヤニス・アデトクンボ(以下ヤニス)

ヤニスは2m11cm、109kgとここまで紹介してきた選手に比べると体重はかなり低いですが、圧倒的にムキムキな選手です。

彼はボールハンドリング力が高く、その身長からは考えられないほどスピードがあること、手足が尋常ではなく長いことなど、そのポテンシャルは高く評価されていました。

ヨキッチとは対照的に、NBAに入団してから最初の2~3シーズンは体の線が細過ぎることを弱点としていました。

しかし、NBAで複数シーズンプレイしていく中で、彼は驚くほどの変化を見せました。NBAの歴史上で最も体格に変化があった選手と言っても過言では無いのではないでしょうか。

体格が大きくなるにつれて、得点やリバウンドアシストのスタッツも大きく向上しました。

また、そのフィジカルが完成に近づいたと思われる2019年からは、2年連続でシーズンMVPを受賞し、2021年にはファイナルMVPにも輝きました。

ギリシャの貧しい家庭で育ったヤニスは、成長期に恵まれた環境になく、NBAに入って本格的にアスリートとしての人生を歩み始めたと言っても過言ではありませんが、その道を大きく切り開いたのがウェイトトレーニングでした。

筋トレに加えて、メディシンボールやラダー、ハードルを使ったファンクショントレーニングを組み合わせたトレーニングを必死にこなしました。元は弱点だったコンタクトの弱さを、今は最大の武器にできるほどのリングアタック能力でミルウォーキー・バックスを優勝へと導きました。

おわりに

今回は、筋トレと体づくりによって運命が変わったNBA選手をご紹介しました。

ここ3年のNBAのMVPは、この2人で受賞されています。

2人とも、元は弱点でもあった体を最高の武器としてリーグ最高、史上最高級の選手へとスターダムを登ろうとしています。

ボールスキルや、シュートスキルはもちろん大切です。それらがなければ試合は成り立ちませんし、得点の効率なども著しく下がります。

しかし、時代を背負って立った選手たちが最も強い武器としていたのはフィジカルでした。

前回紹介したシャキール・オニール、レブロン・ジェームズや、今回紹介したヨキッチ、ヤニスなども、そのフィジカルの強さを天性で持っているとは限りません。

今回紹介した2人は、努力で変えられるものであるということを証明してくれました。彼らこそバスケに筋トレが必要であるということの生き証人かもしれません。

筋トレにはここまででご紹介してこなかったデメリットもあります。次回は、「筋トレをするべきでない人」について解説します。

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この記事を書いた人:関野 日久関野 日久(セキノ ハルク)
関西1部リーグの大学を卒業後、現在は実業団でプレーしながらプレイヤーとしてのレベルアップを目指しています。このブログでは、高校・大学・社会人、それぞれのカテゴリーでのトップレベルの選手とのプレーの中で自身が経験した、バスケ選手としての高みに行く方法を発信していきます。