【梅原トレーナーのからだづくり哲学】 トレーニングレポート No.84「二つの運動を同時に行える能力をつくる 後編」

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今回は後編です。

複合した動作を行えるようにするというテーマで、動画を交えて解説しています。

得点を競うスポーツとくに対戦型の競技では、生身の人間同士が予測の付かない状況下で競い合いますから、動作はより複雑になります。競技レベルが高くなればなるほど、それは増します。

つまり難易度の高い運動をできるようになることが、イコール競技力を上げること言っても過言ではないということです。

より難しい運動、それは複数の動作を同時または連続して行えることです。その鍛練の一部を前回少し見て頂きました。あくまで私なりの内容ですから、ドリル自体が良いということではなく、目的が肝心です。

目的が見えているか否かで、伸びるも止まるも決まります。身体の使い方というものは、それくらいド真ん中の課題なのです。

さて今回は、さらに最近に取り入れた新しい方法をアップします。まずは映像を見て頂きましょう。

(動画1)

一応解説しておくと、これは二人でジグザグに交差しながら進みます。一回ずつ交差の前後を交代させています。たとえば右側の人が最初に前を横切ったら、次の交差では後ろを横切ります。

これは動作だけを考えればサイド・ステップの動きでジグザグに進むだけなので、難しいものはありません。それがペアとなり交差することが加わった為、動きを合わせる面倒が増えました。

さらに交差の前後を交互に入れ替えるので、そこにも気を遣わなくてはいけません。

意識を向ける箇所が複数あり、動き自体は単調でも全体として運動の難易度が上がっています。

私がアドバイスしたのは、気を向ける事柄が多いのでまず自分のサイド・ステップの動作をもっと精確に、かつ二人の息が合っている必要があるということでした。

正しい身体の使い方が必要であるのは、このような点にも理由があります。

基礎的な動きが整って行えると良いパフォーマンスとなり、さらに外側の様々な事象へ気を向けることが可能になります。

反対に動作がいつまでもぎこちない人やデタラメに動いている人はそれだけで精一杯となり、外に気を向ける余裕がありません。

それではプレイは成立しませんね。

体操やフィギュアスケート、空手の演武など、自分の動作が点数となる競技では身体へ気を向けることがより重要ですが、多くの競技は対戦型です。つまり人に対してプレイをします。

ボール競技などはさらに気を向けることが一つ増えます。人とボールと、チーム競技ならば味方の人数すら増えます。外に全神経を集中させる必要があります。

体力づくりでは、単にスタミナや筋力をつくるだけではなくて、パフォーマンスを向上させるために身体の操作をしっかり固める鍛練が絶対不可欠と言えるのです。

後ろ向きのジグザグもやってみました。これはかなり苦戦しています。

(動画2)

プレイが難しくなるほど、そこでの身体の操作もあやふやになります。意識がどちらかにしか向かなく、それは確実に難しい方へ集中するからです。

簡単にできるもの、自動化できるものはできるだけ普段の練習で反復し覚え込み、身体へ浸透させてしまうことが絶対です。

基礎の反復というものが大事に言われるのは、こういう明確な理由があるんですね。

より高いスキルをマスターするために、基礎基本を徹底的に大事にしましょう。あなたの今後の益々の成長を応援しています。

質問もお待ちしていますのでどうぞお寄せください。

info@basketball-school.jp

(了)