女子の腕立て伏せを鍛えよう(おまけ)【梅原トレーナーのからだづくり哲学】 トレーニングレポート No.116
スキルアップ トレーニング フィジカル(身体) 動画 梅原 淳
こんにちは、梅原淳です。
前二回にわたり、女子の腕立て伏せを成功させる方法を書いてきました。
女子の腕立て伏せを鍛えよう(前編)
女子の腕立て伏せを鍛えよう(後編)
今日はさらにおまけとして、広背筋の使い方を覚えるトレーニングをひとつ公開したいと思います。
前回の《トレーニングレポート No.115「女子の腕立て伏せを鍛えよう(後編)」》で、上半身と下半身の力の流れを分断しているのは背中に力が入っていないからだと解説しました。
さらに「脇の後ろ」あたりに集中して筋肉の張りを作れると、安定した姿勢が取れて体幹の保持と腕の曲げ伸ばしがひとつのまとまった動作としてきれいに作用させられるようになります。
脇とは広背筋の力であり、使い方を指します。
しかし、ただ安易に広背筋を鍛えろということではまったく意味がありません。広背筋でどのような動きをするのかが肝心なところです。
それを外すと筋肉はできても、腕立て伏せは上がりません。
腕と脚をつなげるためには、背中で床を支える感覚を覚えます。似た動作として、このような訓練をおこなってみましょう。
タオルを引くときに、腕はあまり頑張らずに腰と背中をアーチさせて脇の後ろで引っ張ります。
これが腕立て伏せで活きる広背筋の使い方です。
背中側のつくりがうまくできれば、腕はさほど力を入れずとも自然と曲がって「引く動作」が完成します。
ただ腕立て伏せの主要な問題は、体を持ち上げるところでしたね。
つまりこれでは「引く」と「押す」で正反対になってしまうのですが、背中の張り方を覚えられるからこそ姿勢保持ができるようになって、そこの力が脚にも腕にも伝わります。
つまり全身の力の流れ、全身での動作ができるようになるということです。これがキネティック・チェーンです。
同様の動きを、バーベルでおこなっているものを見つけました。
これは「Tバー・ロウ」と言って、シャフトの片側にだけ重りを付けています。タオルを引っかけて、先ほどの動画と同じように脇の後ろで引っ張っています。首からお尻までのアーチが見えると思います。
たとえばこのようなかたちで広背筋の使い方を覚えると、腕立て伏せをした際にまったく同じ方法で体幹の姿勢(一本柱)を保持できることが、実体験できるはずです。
脇の後ろに力が入れば、腕と脚が繋がって全身の力の流れが簡単に生まれます。ほとんどの場合はたったこれだけなので、男女関係なく腕立て伏せは訓練によって上達させることができます。
それでは最後に、男子の腕立て伏せを載せてこのシリーズを綴じたいと思います。
どうぞ今日も素晴らしい腕立て伏せを!
(了)
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