【片岡編集長】トランジションDFの向上を目指す5
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これまでの記事では、自チームのオフェンスが終了し、相手チームがボールを獲得したシチュエーション以降に絞って話を進めてきました。
(参考)トランジションDFの向上1 トランジションDFの向上2 トランジションDFの向上3 トランジションDFの向上4
今回は、攻防の切り替えの視点からトランジションDFについて考えてみたいと思います。
トランジションDFの強化を進めていく中で、シュートセレクションや、リング下へドライブを試みた際のfinishの判断力を高めるアプローチは欠かせません。
なぜならば、オフェンスの終わり方がそのままトランジションDFの出発点になる為です。
自チームの選手がシュートを放った際、リバウンドに絡まない選手は、直ぐに自チームの守るリング方向へと戻る考え方があります。
「セーフティー」と呼ばれ、非常に有名で、かつ、シンプルなコンセプトです。
U12の若い世代のチームでも実践できるプレーとなります。
相手チームのトランジションオフェンスでの失点を減らす為にオフェンス側が取り組めることとして、ドライブやゴール下でのシュートの判断力の向上が必要であると考えます。
もし、自チームの選手がゴール下へドライブンインを成功したとしても、ヘルプディフェンスの動きを確認せずにリング下でのショットを試みた際、相手センターのブロックの餌食になります。
ルーズボールを相手チームに拾われた場合、非常に不利な状況でトランジションDFがスタートします。
また、仮にブロックをされずとも、選手がバランスを崩しながらシュートを放ち、ベースライン側に倒れ込んだとします。
相手チームがDFリバウンドを獲得したとすると、その時点で4対5の状況でトランジションディフェンスがスタートします。
ワンパス速攻や、ドリブルプッシュを守ったとしても、最初のズレを活用され、トップの位置でのオープンな3Pシュート等を放たれる事も十分に考えられます。
バスケットボールの攻防で、リング下は重要拠点です。
ここのエリアを攻め込めるからこそ、相手チームのDFがリング下に集結し、オープンな3Pシュートを放つことが出来ます。
勿論、そのままバスケットカウントを獲得できた場合、チームに与える恩恵は計り知れません。
しかし、もしリング下で慎重さを欠いた攻防が繰り返されるのであれば、勝利を掴むことは難しいと言えるでしょう。
毎回のトランジションDFが4対5などの不利な状態でスタートする中、相手の得点を抑えるのは至難の業です。
下記の映像では、日本の女子代表チームがワンパス速攻でファーストブレイクを出します。
その数秒前、カナダ代表チームのアウトサイドの選手はPnRからペイントにアタックをしますが、ゴール下の渡嘉敷選手のDFの影響もあってか、シュートを外しました。
この場面、アタックをした選手は渡嘉敷選手のDFの様子を見て、ワンステップでシュートを選択しています。
あわよくばバスケットカウントなども見込まれたシーンの為、慎重さに欠けたわけではありません。
しかし、このような場面でシュートを決め切る能力や、ファールを獲得する能力があればあるだけ、自チームの得点力だけではなく、トランジションディフェンスでの失点を削減する事にも繋がります。
多くの場合、年代が下がれば下がるほど、ペイントエリアに侵入する際に、自動的にランニングステップを踏んでしまうケースが多いです。
得点に繋がらないだけではなく、次のディフェンスでのチームのリスクも増やしてしまう事を自覚した上で、より有効で確率の高いフィニッシュスキルを習得する必要があります。
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