読者Q&A「有望選手しか相手にしないコーチに悩んでいます」【梅原トレーナーのからだづくり哲学】

スキルアップ 梅原 淳 育成法

こんにちは梅原淳です。

今日はちょっと切実なお悩みについて、声を寄せてくれた方の内容を参考にしつつ、みんなで一緒に考えるレポートにしたいと思います。

これはスポーツにまつわる悩みの代表とも言える話になりますが、所属したチームで一部の選手だけが優遇され、練習も試合も選ばれた人だけで行われるといったことがあります。

とくに団体競技に見られる特徴的な活動スタイルで、それはひとことで言ってしまえば「試合に勝つ」ことが目的だからです。

活動のド真ん中に「試合」があり、それをいかに攻略するかがチームの第一義となっているために、一部の選手だけに練習や試合の機会を与える構図が、ある種、必然的につくり出されます。

これは現代的な問題とは言えず、ずっと以前から(私が子ども時分から)あるもので、日本の団体スポーツでは部員が10名でも100名でもチームはひとつだけですから、実力の上から順に選ばれて主要メンバーを構成することになります。

チームの視点が「試合に向けて」にある以上、この情況は続くことになります。

それぞれの希望

ここにはチーム側(主に管理している指導者)と、選手側(親含め)で異なる意義が存在しています。

スポーツ活動になにを期待するか、運動をしたいと思う動機はそれぞれにあり、立ち位置が違えば当然その望みも違います。

試合で勝つことが唯一とするコーチはいますし、選手でもそれが一番の人もいるでしょう。反対に、皆が平等に機会を与えられて練習や試合をするチームもあります。

もしくは、練習は全員が平等に行い、試合には実力で選抜するというケースもあるでしょう。その選抜の基準は、実力の場合も年齢順の場合も、もしかしたらジャンケンで決めるなんてこともあるかもしれません(あまり見聞きしませんが)。

なにを言いたいか。いずれの場合も、大抵は指導者がそう決めます。学校部活動では顧問の先生となり、外クラブでは運営者か指導を任されているコーチ陣です。

選手の意見や親御さんの意見まで聞き入れて、チーム内の全員で協議して活動していくスタイルはほとんどありません。選手側は毎年入れ替わるからです。長くそのチームに属する者が、責任と共に活動方針を定めるのは自然なことです。

この事実と、団体であるが故の選手各々の異なる思いは左右対極にあり、おそらく一致することは難しいと思われます。

スポーツ環境は自分で探す

選手や親御さんの頑張りたい気持ちは、誰もが同意するものです。

練習したいしちゃんと教えてもらいたいし、機会は平等に与えてほしいと思うのは至極当然の意見です。

一方で、試合に勝つためにこそチームが存在するという思考があるのも、決して稀ではない現実です。否定されることでもありません。

それを抽象的に社会的な問題として取り上げ議論が活発になっていたりもしますが、一括りにしてどちらが良くて悪いと決めることに解決はなく、その視点でいくら考えてもこの情況が無くなることはありません。

ではどうするか。

私ならこうするという個人的な決断を、正直に申し上げます。

周囲環境は変えられるものではありませんから、割り切って見切りを付けてしまい、あとは自分で練習できて上達できる方法を考えます。

バスケットボールはスポ少(ミニバス)から始まり、中学と高校では学校部活動が中心です。近所の外クラブも最近は増えていると思いますが、もしチームの主目的が「試合」ならば同じ事です。

スイミングやダンススクール、体操教室など昔から習い事としてあったスポーツとは違い、バスケットボールは誰でも入れる善意と奉仕のスポーツ団体です。

これは野球やサッカーも似ていて、スポーツ少年団や学校部活動という福祉的なスポーツ活動であることのマイナス面として、不平等を感じたりまた実際にそうであったりといったことが生まれます。

それを解消するには、自分で動き、良い環境のチームを見つけるしかありません。

つまりコーチ、選手、保護者という立場の異なる人間が混在する中で、個人的な思いは重なることが少ないというのが、私なりの判断材料です。

それなら日常のすべての事と同じく、スポーツも気に入るチームを自分で探して選ぶしかありません。もしくは学校の勉強のように、家庭教師的な個人レッスンを受けることも視野に入ります。

ただ学校にある部活動に入るだけ、近くにあるという理由で外クラブに入るだけでは、必ずしも望みに合った環境が得られるものではないことを、受け入れておく必要があります。

今の場所で花を咲かせる

試合に勝つことがすべてで、レギュラーだけが練習をして、コーチはそれ以外を教えず、遠征もごく一部の即戦力の選手以外は汗も掻かずに帰ってくる、そんな話を聴くのは辛いものがあります。

恩恵を受けている人は満足ですが、外されている人には残酷極まります。その辛さを救ってくれるのは社会的な声ではなく、運や偶然でもなく、自分で選ぶことです。

今のところ現実的に、それしかありません。

それで遠くまで通うことになるかもしれないし、お金もたくさん掛かるかもしれません。探すことに多くの時間も使うでしょう。見つけるだけでひどく疲れます。

でも嘆くのではなく、良いスポーツ環境を掴もうとすれば未来が変わる可能性があります。思いきり練習ができて、コーチが熱心に教えてくれるチームは、きっとそう遠くないどこかにあるでしょう。

あなたの希望に合うチームなりスクールなりを、できる範囲で探してみませんか。チームとは別に個人レッスンを受けることだって、決して不可能ではありません。

完ぺきは無理かもしれませんが、少なからず後悔はしないはずです。

動けば、実際にでき得る最良のものは得られます。それは決して妥協ではなく、自分で選んだ実現可能なベストになるのです。

誰を、何を恨むのでもなく、今からでも具体的な方法や道筋をつけて実行していきましょう。

今ある場所で花を咲かせるのは、自分だけができることです。

心から応援しています。

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この記事を書いた人梅原淳梅原 淳
運動技能を向上させる専門家として、またバスケットボールでのファンダメンタル・スキルを教えるコーチとして全国各地に出向いています。またその活動から得た日々の思考や発見を、YouTubeなどSNSを活用して情報配信しています。このコーナーで扱う内容は、それらSNSでは記さない一歩踏み込んだ情報として、トレーニング実践レポートをはじめ自分の育て方、大人の再教育、子育て、健康づくり、みなぎる食事など、あらゆるジャンルをテーマにお届けします。