FIBA-OQT決勝「チェコ対ギリシャ」1

オフェンス スキルアップ 戦術 片岡 秀一

今回より、チェコ代表チームを中心に取り上げたいと思います。

2019年男子ワールドカップでの決勝トーナメント進出し、今夏の東京五輪にも激戦のFIBA-OQTを勝ち抜いて出場。世界の強豪国の一つとして存在感を示しています。

日本でもお馴染みのNBA選手#8トマシュ・サトランスキーだけではなく、B.LEAGUEでのプレーも注目されるインサイドの#1パトリック・アウダ、#12オンドジェイ・バルビーンと注目点の多いチームです。

2019年ワールドカップでは、大会全体でも上位となる40%近い3Pシュート成功率を残しました。

その要因の一つは、彼らの見事なトランジションオフェンスにあると感じています。実際の試合映像をもとに考察していきたいと思います。

1、プレーの構図

トランジションオフェンス1トランジションオフェンス2

2、流れ

ディフェンスリバウンド方のオフェンス局面に移行する場面を取り上げます。

#8トマシュ・サトランスキー選手のドリブルプッシュと同時に、シューターでもある#17ヤロミール・ボハチークの動きに注目してみましょう。

ディフェンスリバウンドに参加し、ボールよりも数歩、後方にいます。

また、#8トマシュ・サトランスキー選手がドリブルをするタイミングにも出遅れざるを得ない状況でした。

しかし、まるで自分自身のファーストブレイクのように猛然とダッシュを開始します。

その後、#8トマシュ・サトランスキー選手が、ディフェンスを揺さぶってリングへのカットインを狙います。

相手チームのディフェンスはリング下でのシュートを防ぐべく、複数人の選手がゴール下を守ります。

この場面で、チェコ代表側にとってパスを出しやすいのは反対サイドのコーナーです。

ハーフコートオフェンス等では定番であるプレーですが、トランジションの場面でこの位置にパスコースを確保できるケースは、決して多くありません。

見事に#17にボールが渡り、ノーマークでの3Pのチャンスを作れました。

結果として#8トマシュ・サトランスキーのドライブインに対するファールとなりましたが、高い確率でシュートが決まるシチュエーションを作ることが出来ました。

3、まとめ

トランジションでのドライブに合わせ、周りの選手が適格なスペーシングを確保し、チームのチャンスを増やす好例といえるでしょう。

トランジションの場面でも、チームとして埋めるスポットを埋め、かつドライブインやポストアップ等でペイントエリアに侵入することが出来れば、チームのシュートチャンスが拡がります。

#8トマシュ・サトランスキー選手は見事な突破力を持つ選手です。

同時に、チームとしてトランジションでのスペーシングのコンセプトが明確であり徹底されているからこそ、同選手の特徴を活かせている背景もあるのではないでしょうか。

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この記事を書いた人:片岡秀一片岡 秀一
株式会社アップセット所属。GSL(ゴールドスタンダードラボ)編集長として記事の製作、編集、各種のイベントなどを多数実施。近年は『Basketball Lab』にて記事執筆と編集、『バスケセンスが身につく88の発想 レブロン、カリー、ハーデンは知っている』・『バスケットボール戦術学』などで編集協力として関与。トーステン・ロイブル氏を講師とするEuro Basketball Academy Coaching Clinicでは事務局を務める。活動理念は「バスケットボールに情熱と愛情を注ぐ人の、バスケ体験の最大化」・「バスケ界にヒラメキを作る」。JBA公認コーチライセンスC級保有(2021年3月にB級を受講)