【梅原トレーナーのからだづくり哲学】暑さ対策の間違いを正そう(中)

スキルアップ 梅原 淳

(参考)暑さ対策の間違いを正そう(上)

エアコンで冷房を入れると、冷たくなった空気(つまり冷気)が延々と出続けるために室内がひんやりとする。

このひんやりは、外にいてたまに涼しいそよ風が顔に当たって気持ちよいと感じたり、木陰に入るあの心地よさとは違い、冷気がどんどん吹いてきてさらに室内の空気も冷やされていくので、水に浸かっているのと同じように強く体を冷やす。

冷房はそもそも外気の暑さを遮断した場所で使うものなので、たとえ設定温度が高くとも、風速の自動設定で次第に威力が弱くなっても、その場に長居すると体は冷たくなってしまう。

それを快適とはじめは感じるから依存するようになり、狭い部屋でも長時間でも、冷房を強く掛けてしまうのが日常となっていく。

これで暑さに弱い、というより冷たい体が出来上がってしまう。

冷房に頼ると暑さに負ける

冷房に依存することは、かえって危険を招く。

それだからといって冷房を切ると、あっという間にまた室温が高くなってしまうから入れないわけにもいかない。入れれば体は冷えるし、切れば暑くて耐えられない。

ではこうしてみよう。

「冷房を入れながら部屋の窓を開ける」

え?そんなことをしたらせっかくの冷気が無駄になって、電気代だって捨てることになるだろ!

あなたはそう考えるかもしれないが、ふだん冷房を入れていることでどのみち電気代は掛かっているのだから無駄にはならない。

気密性の高い現代の建物だと空気が冷えすぎてしまうから、外気を入れてそのリスクを回避する方法を示している。

環境への適応を無視するな

なぜこんな話をするのか?

まさかお役立ち情報ではない。昨今は冷房の当たりすぎでそのあとの部活動で悪影響が出ている。部活自体にではなくて、あなたの体に悪影響が出ている

家や学校でずっと冷気に包まれた環境にいて、突然スポーツをするときだけ炎天下や40℃近くなる体育館に行き、体が対応できるはずもない。

では「練習をその冷えた体に合わせてゆるめなさい」なんて言うのか?

これは気温や湿度が高いときに運動をするのが問題なのではなく、急激な環境変化が本質的な問題であり、真に議論すべきことである。

当然、運動をしてはいけないラインはある。そこは明確に決めて条例とすることが望ましい。

しかし日本の夏は暑く、また年々と気温は上がっている。それはスポーツに限らず生活において逃れることはできないのであり、自然の成り行きならばなおのこと排除する選択よりも環境に適応することが原則だ。

それを現在のスポーツ現場、学校現場における「暑さ対策」と称するものは、エアコンで冷やして暑さを取り除くことに終始し、適応順応といったことを完全に無視してしまっているところに、大きなリスクがある。

18℃設定にする必然性はあるのか?

全国を回ってよく生徒らに聞くのだが、エアコンの温度設定を各教室で調節できるようで、運動部の子ら(主に男子)が目一杯に温度を低くしているようだ。

それは18℃とか20℃といったものである。

到底、部活時の状況だけで問題は済まず、このように冷え切った教室に一日中いることがすでにして危険と言える。

前述したように、たとえ温度設定が高くとも冷房にはその数字以上に空気を冷たくし、体を冷やす作用が働く。

学校では、真夏にカーディガンを着て授業を受ける女子生徒さんなどもいるそうだ。あなたのところではどうだろう?もちろん学校以外の場も例外ではない。

本来は異常な高温に対処する目的なのに、冬のような温度にしてどうするんですか?

次回に続けたい。

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この記事を書いた人:梅原淳梅原 淳
運動技能を向上させる専門家として、またバスケットボールでのファンダメンタル・スキルを教えるコーチとして全国各地に出向いています。またその活動から得た日々の思考や発見を、YouTubeなどSNSを活用して情報配信しています。このコーナーで扱う内容は、それらSNSでは記さない一歩踏み込んだ情報として、トレーニング実践レポートをはじめ自分の育て方、大人の再教育、子育て、健康づくり、みなぎる食事など、あらゆるジャンルをテーマにお届けします。