【バスケ】「パスセンス」を徹底解剖

オフェンス スキルアップ パス 関野 日久

「パスセンス」とはよく聞く言葉ですが、具体的にどういったものを指すのでしょうか?

今回は、パスの特性を考察し「パスセンス」というものを具体的に解剖していきたいと思います。

パスの特異性

パスは、シュート・ドリブルとは大きく性質が異なります。第一に、パスセンスという考え方が当てはまります。

パスの練習

シュート、ドリブルとは違ってパスの練習方法は現在かなり少ないです。

単純にいろいろなパスの出し方で飛距離を出す練習をはじめとし、ピック&ロールからポケットパスなどシチュエーションのパス練習もあります。

やはり、シューティングドリルやドリブルドリルに比べればかなり少ないです。

つまり、パスはうまくなることが難しいと言えます。

これには教える側の能力不足や競技としての進化が足りていない、などいろいろな原因がありますが、現在パスを練習すること自体が難しく、上達することも同じく困難です。

正解の難しさ

例えばシュートの場合、外で空いていたら打つ、ドライブで抜いてカバーが待っていたらフローターなどの選択があります。

ドリブルの場合、相手との距離が近ければレッグスルーやビハインド、距離があればクロスオーバーやインサイドアウトなど、相手の状況を見て正解の選択があります。

しかし、パスの場合はこれがなく正解が複数ある場合や、もしくは得意なシチュエーションでパターン化できない、など選択が難しいです。

結論、味方が取りやすくディフェンスに触られないパスを出せば正解なので、ある意味決まれば正解のシュートと似ているかもしれません。

パスセンスを感じる瞬間

「パス選手がある選手は○○」と、体系化することや判別することは難しいですが、明らかにパスセンスが高いと感じるプレーや瞬間はあります。

上手い人にだけ見えるスペース

パスセンスの高い選手だけが気づく、狭いスペースや数秒後にフリーになるスペース、というのがあります。

受け手の選手がそういったスペースに気づき意図的に動けばナイスパスが生まれますが、そうでなければパスができなかったり、動くと思ってパスを出してターンオーバーだったりというプレーになってしまいます。

ナイスパスとターンオーバーが紙一重なのは、こういった部分があるでしょう。

意図せずに、たまたま走り込んでいたプレイヤーにパスが飛ぶ場合もあります。

とにかく、その選手にだけ見えているチャンス、というのが存在します。

空間と時間の把握能力

「誰がどう動けばディフェンスはどうズレてどこにスペースができる」という空間的な動きとプレーの流れ(時間)をイメージできるのもパスセンスが高い選手の特徴です。

例えば、

  • 味方に指示を出して動かしてスペースを作る
  • ドライブからパスフェイクやシュートフェイクを使って味方をフリーにする
  • 味方や自分の動きをコントロールし、ディフェンスをイメージ通りに動かす

という非常に難しいことを行えるセンスのある選手はいます。

また、速攻やカッティングで走っている選手に対してリードパスを出すのは当然ですが、そのパスを浮かしたり低く速いバウンドパスなど、少し軌道を変えるだけでパスは一気に難しくなります。

そういったパスを出せる能力もパスセンスが必要とされます。

パスセンスがある人は、現状をよく見た上でそこからどういう動きをすればチャンスが訪れるのか、イメージする能力が非常に優れている傾向があります。

これは経験から得ることもできる能力ですが、先天的に持っている人もいます。

そういった才能的な観点からパスセンス、という言葉がよく使われるのかもしれません。

おわりに

今回はパスの特性とパスセンスについて解説しました。

バスケで一番会場が湧くプレーはナイスパスだと言われるほどにパスは魅力的な技術です。

単に上手いだけでなく、応援される選手になるためにもパスセンスを磨くようにプレーしましょう。

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この記事を書いた人関野 日久関野 日久(セキノ ハルク)
関西1部リーグの大学を卒業後、現在は実業団でプレーしながらプレイヤーとしてのレベルアップを目指しています。このブログでは、高校・大学・社会人、それぞれのカテゴリーでのトップレベルの選手とのプレーの中で自身が経験した、バスケ選手としての高みに行く方法を発信していきます。
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