【片岡編集長】ナショナルチームのゲームより10『男子オーストラリア代表のドラッグスクリーン』
今回より、大会でベスト4に輝いたオーストラリア代表チームのアーリーオフェンスを紹介していきたいと思います。
同チームでは、突破力と得点力に長けたミルズ選手、広い視野と判断力を武器とするイングルス選手が存在します。
ハンドラーとしての両選手の魅力を最大限に生かす戦術として、Drag Screenと称される、アーリーオフェンスの流れの中でのOn ball Screenが多用されます。
今回も
- プレー映像
- 構造
- 流れ
- 総括
を掲載します。
1、プレーの構造
2、プレーの流れ
ディフェンスリバウンドから、アーリーオフェンスを狙います。
勿論、ナショナルチーム同士のゲームではマークマンのミスなども発生しにくいです。
スペイン代表チームは的確に戻り、目に見えるチャンスの糸口はありません。
そこで、ボールを持つミルズ選手にオーストラリア代表のインサイド選手がBall Screenをセットします。
完全にディフェンスが戻った状態になる前の為、ディフェンスとしても準備や予測がしにくいです。
ここでは、スペイン代表はSwitchで対応を試みました。
良いオフェンスを構築する為に重要になるのは、Drag Screenの状況でも、通常のピック&ロールのように適切なスペーシングを選択する事です。
ここでは、スクリナーがインサイドへDive(ROLL)をした事を確認するやいなや、元々、インサイドに構えていた選手(図⑤)3Pラインの外へと拡がります。
スペイン代表は、ROLLに対してもX5がスイッチをして守ろうとしましたが、意思疎通が上手くいきませんでした。
ミルズ選手のドライブへの対応もあって、アウトサイドがフリーになりました。
3Pシュートを得意とするベインズ選手(⑤)が余裕を持って放ち、シュートを決めました。
3、総括
アーリーオフェンスでBall Screenに行く事だけにフォーカスしてしまうケースもあるかもしれません。
しかし、遂行する為には「残り3人の適切なスペーシング」と「ハンドラー(ドリブルをする選手)がコートを的確に捉えて、適切にプレーを選択する能力」が重要といえるでしょう。
その際の原理原則は、ハーフコートオフェンスを遂行する際と同じ条件です。
ディフェンスの寄りや、ディフェンス側の対応を見抜く必要があります。
ただしアーリーオフェンスという性質上、プレーのスタート等はディフェンスリバウンドからの連続する時間の中で始まり、いつも以上に混沌としています。
各選手の戦術理解能力が欠かせません。
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