【梅原トレーナーのからだづくり哲学】トレーニングレポート No.45
リバウンド力の反応力を鍛える(2)
前回の続きです。
監督さんより「リバウンドが弱いので鍛えたい」という趣旨の話をもらい、ボールへの反応の遅さに問題があると、具体的な課題点もいただきました。
瞬間的な反応力というものは、どのようにして伸ばしていけるでしょうか。判断の的確さや素早さでしょうか。それとも無意識的な咄嗟の動き、はたまた予測の能力か。
いずれも必要だと考えます。しかしここで行うことはそのどれでもなく、まず「跳ぶ」という根っこの基本的な運動能力の向上です。
▼股で挟むジャンプ
リバウンドに強くなるための主要素はジャンプ力です。それは高さだけの話ではなく、跳ぶことのすべての技術力の意です。人間の跳ぶという能力を育てることを、リバウンド力の礎と考えます。
総合的な跳ぶ力を身につけるために、ジャンプ動作の基本を修練していきます。今回この高校女子チームに教えたのは、①股関節でのジャンプ②上半身のスウィング③踏み込み動作です。
まずはじめに、女子選手で多い「體の末端で動く」ことを変える訓練から入ります。次のような動作をしてみました。
膝とつま先を外へ向け “ガニ股” をつくり、股の間を開いたり閉じたりします。直立とガニ股を繰り返す、いわゆるスクワットのような動きです。お尻で物を挟む感覚をつくります。
この動作は脚の付け根を使います。股関節(お尻・股)を動かすことを體へ覚え込ませます。
この動きでジャンプをしてみてください。
できますか?
なにかぎこちなく、居心地の悪さを感じた人は、體の末端での運動が強い人です。おそらくこの動きではまったくジャンプできないと思います。
股で挟み込むような動きから、真ん中に集まってきたエネルギーを最後は上へ突き上げるエネルギーへ方向を変えます。
これは難しい技術ではありません。ガニ股のスクワットをすれば腰の位置が上下へ動きますから、自然とそうなるはずです。
▼上半身でジャンプ
その股関節でのジャンプ動作の感覚を掴み、今度はつま先を前へ向けて通常のジャンプをしてみます。そうなると挟む感じが少し難しくなりますが、それを補う背中の動きを加えます。
上半身で“お辞儀”と“直れ”を繰り返しましょう。これで脚の動きに背中の動きが加わります。感覚的には脚よりも上半身に意識が向けられると思います。上半身のスウィングによって、伸び上がるようなジャンプをおこないます。
この二つだけでも、それまでの足先ジャンプから全身を大きく使ったダイナミックなジャンプに変わることでしょう。女子選手にはあまり見られない力強いモーションになります。
もし背中の動きに慣れてきたら、このジャンプに腕のスウィングを入れてみます。腕、背中、股の三つを動かして、イチニノサンで跳んでみてください。
今度はどうでしょうか?
これまた難しいですよね。順を追ってやってきても、最後になるとまた途端にいつもの動作になってしまいます。ここに挙げている高校女子選手たちも多くはそのようになりました。
それを行ったり来たり、進んだり戻ったりを何度も繰り返すことで徐々に體が一つに繋がっていきます。
▼踏み込み
最後に踏み込み動作をおこなってみました。
ジャンプは跳び上がる部分だけでなく、踏み込むところも合わせて訓練しましょう。
跳ぶ瞬間に床を捉える足の着き方はどうであるか、そのタイミング、腕の振りとの合わせなど、踏み込み方を覚えていればきっと実践で大きなパフォーマンスをおこなえるはずです。
私が教えたのは「トン、トトン!」のリズムです。「イチ、ニサン!」と3歩の踏み込み方で、先ほどのスウィングの全身ジャンプを合わせることができれば、最高のジャンプ動作になります。
ぜひ練習してみてください。なかなかに難しい動きだと実感すると思います。この踏み動作が未熟なために、そのあとのジャンプが崩れます。ジャンプそのものよりも、手前の動作のせいでパフォーマンスを落としている可能性に気がつくかもしれません。
こうやってジャンプの技能を磨いていくことを軸にしてリバウンドの力に繋げ、監督さんが課題としているルーズボールへの反応の遅さも、ここが伸びるからこそ改善される可能性が生まれます。
鍛えていきたいと思います。
(了)
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