日本人は国内リーグでも活躍できないのか?(上)【梅原トレーナーのからだづくり哲学】
日本人は、日本国内のプロリーグでも活躍できないのか?
日本のバスケを世界レベルに押し上げるために、紆余曲折の後に発足したBリーグでも、今期の各スコアにおけるランキングは海外選手が多くを占めている。
Bリーグ公式サイトに掲載されているランキングは得点、リバウンド、アシスト、ブロック、スティール、3ポイント、フリースローの7部門。
B1において日本人が10位以内にランキングされているのは4部門で(2022年1月28日現在)、もっとも多いのがアシスト部門と3ポイント部門とフリースロー部門でいずれも6名、残るスティール部門では1名となっている。
B2においても同じ4部門においてランクインしていて、フリースロー1名、3ポイント7名、スティール4名、アシスト6名である。
バスケットボールは肉体的にタフなスポーツだ。どのようにタフかと言えばフルコンタクトだからであり、それが最大の醍醐味となっている。
つまり体格が大きいほうが有利なスポーツであるのは誰が見ても否定されるものではなく、その一点において現実的に日本人は劣勢にならざるを得ない。
上記のランキングをもう一度見てみよう。どちらかというと、肉体のぶつかり合いや体格差が大きく成否を左右するものではない部門が多い。
世界で比べると小柄である日本人でも仕事のできる局面では、確実に活躍できている。なんでも劣っているのでは、決してない。
ただし繰り返すがバスケットボールの興は肉体同士のせめぎ合いであり、選手もそこを大前提として勝負を挑んでいる。
どんなスポーツでも奇策やくせ者と言われるものは存在するが、日本のベースがそうなるわけにはいかない。バスケットボールがそういうスポーツではないのだから。
その大原則において、我々日本人および日本国はバスケットボールで輝くことは果たしてできるのだろうか。
いつものように、私のレポートではそつなく無味な抽象的論説にはせず、現場に基づくありのままの事実から紐解いていく。
日本人の利は活かせている
バスケットボールの醍醐味がとくによく反映されているスタッツはどれか。
言うまでもなく、得点、リバウンド、ブロックとなり、それらはいずれも日本人がランキング外となっている。
もちろんすべてのスタッツで高い運動技術能力が必要であるから、他の4部門でのランキングが簡単であるはずはない。
どれも充分にタフなプレイであることはたしかだ。
ただ、きっとあなたも実感しているように客観的な見方は、体格で劣る日本人でもスコアできるスタッツとなるし、その見解は間違いではない。
体格が劣勢な代わりにスピードやクイックネスですばしこく逃げるかわす、その利を活かしてスコアできるのがアシストや3ポイント、スティールと言えるだろう。
では、日本人選手に外国勢と肩を並べる体格の持ち主はいないのか。
もちろんいる。絶対的に数は少ないが200cm前後の選手はいるし、190cmオーバーならばもっといる。
少なからず日本でいちばんの精鋭たちが集う、国内最高峰のプロリーグなのだから。
日本のビッグマンよ、なにをしている
平均とか全般で言えば日本人の体格は小さい。アジア圏でも決して大きいほうではない。
しかし日本のトップリーグにはトップ選手ばかりが所属しているのだし、プロにまで生き残る選手だから周囲よりも飛び抜けて背の高い選手が圧倒的に多い。
それは日常生活で大きいなんていう話ではなく、バスケットボール競技の中でも一際背の高い選手という意味だ。
彼らが活躍しなくてはいけない。
次号に続けよう。
(了)
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