【片岡編集長】U19男子日本代表のチームオフェンス6「ピック&ロールからのリジェクト」

オフェンス スキルアップ 動画 戦術 片岡 秀一

ワールドカップに挑むU19男子代表チームの戦いの中、ピック&ロールの使い方において有効なプレーがありました。

それは「Reject」です。有名なプレーですが改めて説明をします。

ピック&ロールにおいてボールを保持する選手が、セットされたスクリーン方向とは逆側を突くプレーです。

勿論、これはU19男子日本代表チームだけのプレーではありませんし、基本的なプレーの一つの狙い目でもあります。

しかし、日本がチャンスを掴みたい場面や相手との得点差を詰めたい時間帯で、非常に効果的にアクセントとして活用していました。

また、本プレーを使用する際に日本代表チームのボール保持者は、他の選手のスペーシングもしっかりと把握をした上で、非常に老獪に選択していたように感じました。

育成世代等では、Rejectをする際に他のスペーシングを意識せずに使用してしまうケースが少なくありません。

また逆に、Rejectを狙うと有効に機能するスペーシングの際でも、狙わない事も見受けられます。

いくつかの事例を提示することで、考察を深める意義のあるトピックスであると感じました。

本稿にて、映像と共に記載いたします。

構図と流れ

①サイドでのピック&ロール

 

常にピック&ロールを仕掛ける側のサイドが2名になるように整備されているのが本プレーの特徴です。

ボールサイドのコーナーにオフェンスがいないということは、基本的にはディフェンスも不在です。

そのスペーシングの妙を活用し、何回も綺麗にゴール下のシュートまで持ち込むケースがありました。

また、1回目のピック&ロールを狙うタイミングでも反対サイドを仕掛けるケースもありました。思い付きではなく意図的であることが分かります。

②トップでのピック&ロール

 

アウトサイドの選手に連続でスクリーンがセットされてプレーがスタートします。

その後、トップの位置からのピック&ロールを狙う構造です。

トップからのピック&ロールを活用する素振りを見せ、そのままRejectを狙うケースです。

ボールをレシーブする前の2つのスクリーンの処理。ボールを受けてからのピック&ロールの処理にディフェンス側としても気を取られる側面もあるのでしょう。

綺麗にゴール下へと侵入をしました。

そもそも、最初のパスを出す前にディフェンス側の意識がパス方向に向いていることを見抜き、ゴール下へと一瞬のスキを突くプレーもありました。

総括

「スクリーンの反対側を狙う」というコンセプトだけを切り取れば、非常にシンプルで簡単なプレーのように見受けられます。実際、非常にシンプルなプレーではありますが簡単ではありません。

まずスペーシングを熟知することが必要です。味方の位置とディフェンスのヘルプの位置を把握しておくことが重要です。

それが出来ているからこそ、ヘルプに対し即座に適切な対応が可能となります。

もう一つは、タイミングでしょうか。

マークマンの体重移動、身体の向きを見抜いているからこそ、反応できないタイミングで仕掛けることに成功しています。

東京五輪前、女子代表チームの親善試合でもRejectを友好的に活用する場面がありました。

多くの場面で、ドライブに対応したインサイドの選手の裏を突くように、スクリナーの選手がポップアウト(ドリブルと反対方向に拡がること)を遂行。

ガードの選手からボールを受けると、3Pエリアでノーマークになるケースが目立ちました。

その後、次に続くプレーが用意されており、数的優位を作ることに成功していました。

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この記事を書いた人:片岡秀一片岡 秀一
株式会社アップセット所属。GSL(ゴールドスタンダードラボ)編集長として記事の製作、編集、各種のイベントなどを多数実施。近年は『Basketball Lab』にて記事執筆と編集、『バスケセンスが身につく88の発想 レブロン、カリー、ハーデンは知っている』・『バスケットボール戦術学』などで編集協力として関与。トーステン・ロイブル氏を講師とするEuro Basketball Academy Coaching Clinicでは事務局を務める。活動理念は「バスケットボールに情熱と愛情を注ぐ人の、バスケ体験の最大化」・「バスケ界にヒラメキを作る」。JBA公認コーチライセンスC級保有(2021年3月にB級を受講)