【片岡編集長】ナショナルチームのゲームより19『ニュージーランド代表のアーリーオフェンス4』

オフェンス スキルアップ 動画 戦術 片岡 秀一

『アーリーオフェンスとハーフコートの接続を円滑にする』

本稿でも、前回までの記事と同様にニュージーランド代表チームを題材とします。

対象とする試合は、111対81で勝利をした日本代表とのゲームです。

同国代表チームは、アーリーオフェンスの華麗さと同様に、ハーフコートの展開になった際にも流れるようなオフェンスを披露しました。

ポイントの1つには「アーリーオフェンスとハーフコートのプレーとの滑らかな連結」にあると感じます。実際のプレーと共に確認していきましょう。

1、プレーの構造

◇アーリーオフェンス

◇ハーフコートオフェンス

2、プレーの流れ

◇アーリーオフェンス

ディフェンスリバウンドを獲得後、ボールを持つ選手以外が迷わず走ります。

このケースでは、インサイドの選手もリバウンドに絡んで遅れている為、リング周辺でのポストアップは狙っていません。

方を走るアウトサイドの選手にパスをし、そのままトランジションの中でのピック&ロールに移行します。残りの選手は、反対側のコーナー・ウィングの位置に陣取っています。

リング周辺には、非常に広いスペースが拡がっています。日本代表は、インサイドのファジーカス選手がゴール周辺を守ります。

ピック&ロールのドリブラーに対して一瞬、Helpの素振りを見せました。反対サイドのウィングを守る渡邊選手もドリブラーを警戒すべく、視線とポジションを変えました。

の瞬間、ドリブラーはアウトサイドの4にパスをします。そのまま、流れるように3番の選手がボールを受け取りに向かいます。

渡邊選手は下線部分でHelpをしていた為、間に合いません。スクリナーの下側を通って、ボールマンをケアすべく守ります。しかし、それを見越し3Pシュートを打たれました。

◇ハーフコートオフェンス

イントエリアの周辺で各選手が配置し、チームで決められた動き通りに一気に広がります。

結果として、図にあるような位置でPnRがスタートします。インサイドの選手が引いて守る(Drop)で守る事を見抜き、スクリナーはポップを選択しました。

そのまま反対サイドの4番の選手は、コーナーに位置するウィングの選手にダウンスクリーンをセットします。有利な形で、5番と2番がピック&ロールをスタートする事が出来ました。

ールマンが有利な状況でリングに向かう為、日本代表側はドリブラーを優先的に守る必要性があります。

ドリブラーを止めようとスクリナーのディフェンスをしていたシェーファーアヴィ幸樹選手が守るのに対し、スクリナーの選手はPopで3Pラインの外側へと拡がります。ノーマークの状態でパスを通すことに成功し、見事に3Pシュートを成功させました。

3、まとめ

2つのプレーについて、アーリーオフェンスでは2人サイドでスタートし、ハーフコートではボールサイドに3名のオフェンスがいました。

また、シュートシーンの一つ前のシーンについては、プロセスは微妙に異なります。しかし、インサイドの選手、アウトサイドの選手の基本的なポジショニングは非常に似通っています。

のようにアーリーオフェンスで各選手が走るコースと、埋めるべきスポットを整理しておく事で、ハーフコートオフェンスと同じエッセンスを活用してプレーする事が可能です。

以前に紹介をしたスペイン代表チームのアーリーオフェンスとも基本的なスペーシングは同じです。

前、B.LEAGUEの強豪クラブのHCを務める方の講演にて『24秒を3分割して考えている』というお話を伺った事があります。

最初の8秒でファーストブレイクや、チームとして狙いたいshotを狙う。

それが無理な場合、次の8秒間でチームのオフェンスを組み立て、最後の8秒の中で再び、チームとして意図したshotを狙うというフレームです。

それでも無理な場合、最後は1対1や、ポストでの勝負となります。

否を分けるのは、スムーズな形でアーリーオフェンスをスタートできるかどうかが肝であると語っていました。

今回のニュージーランド代表のように、ワンパス速攻やアウトナンバーが狙えない状況での、各選手の埋めるべきスポットが明確になっている事で、円滑な接続の1つの必須条件となるでしょう。

ご質問・お問い合わせについて
いつもブログ記事を読んでいただき、ありがとうございます。バスケットボール上達塾では、バスケットボール上達のためにブログやSNSで情報発信をしています。また、バスケットボール上達のためのDVD教材の販売も行っております。バスケットボールに関するご質問やお問い合わせ、ブログ記事に対するコメントなどがありましたら、下記のメールアドレスまでお気軽にご連絡ください。
メールアドレス:info@basketball-school.jp

この記事を書いた人:片岡秀一片岡 秀一
株式会社アップセット所属。GSL(ゴールドスタンダードラボ)編集長として記事の製作、編集、各種のイベントなどを多数実施。近年は『Basketball Lab』にて記事執筆と編集、『バスケセンスが身につく88の発想 レブロン、カリー、ハーデンは知っている』・『バスケットボール戦術学』などで編集協力として関与。トーステン・ロイブル氏を講師とするEuro Basketball Academy Coaching Clinicでは事務局を務める。活動理念は「バスケットボールに情熱と愛情を注ぐ人の、バスケ体験の最大化」・「バスケ界にヒラメキを作る」。JBA公認コーチライセンスC級保有(2021年3月にB級を受講)