【片岡編集長】国際ゲームの攻防より6「アルゼンチン代表」の対応力の高いオフェンスを動画付きで解説!
今回は大会準優勝に輝いたアルゼンチン代表のプレーを取り上げます。
同チームも、スペイン代表チームの基本コンセプトと似たプレーを採択しています。
選手の長所、特徴、そして相手チームのディフェンスに応じて使い分けています。動画、図解と共に紹介していきます。
1.プレーの構造
2.プレーの流れ
構造としてはスペイン代表チームと同じになります。インサイドの位置、アウトサイド選手が配置する場所が定められています。
最初の形は共通ですが、ディフェンスの対応次第で姿を変えていきます。
最初は、高い位置でピック&ロールを使い、反対サイドへボールを展開します。
今回は、45度の選手が反対サイドへ流れていきました。この場面では、X2の選手は反応をしていません。
しかし、このプレーを知らない場合に、X2の選手がバックドアに反応するケースがあります。
そうすると、2番の選手が4番の選手とハンドオフをする為のスペースが生じます。
また仮に、ここでX3の選手がバックドアに対応をしなければ、そのままパスが通ってゴール下のシュートチャンスとなります。
スペイン代表チームの下記の動画の場合は、ここのバックドアへの準備へ意識が向かっているがために、ウィングの選手の反応に出遅れた背景もあるはずです。
ここで、フランス代表のディフェンスに着目してみましょう。
今回X2は、後ろから追いかけるのではなく、スクリナーと味方のディフェンスの間を通過し、進行方向を先回りしようとします。
アルゼンチン代表の選手は、その事に気が付き、ドリブルの進行方向を変えます。
また、2回目のスクリーンに対し、相手スクリナーの選手はContain(Drop,ドライブのコースを消すべく下がって守る事)で対処してきます。
その事を察し、スクリナーは進行方向と反対側にPOPをします。3Pを狙うに十分なノーマークとなり、3Pシュートを成功させました。
3.分析
下線部分で、相手ディフェンスの対応に気が付かず、そのままミドルラインへドリブルを続けた場合、X2の選手に守られた可能性が高いでしょう。
そうであれば、ディフェンス側にはHelpの必要性も無く、時間だけが過ぎていきます。
最後は、ドリブルからの1対1など、選手の個人能力任せのシュートで終わってしまう可能性も高かったと思います。
勿論、このような場面でもシュートを決め切る能力が重要な事は言うまでもありません。
ゲームを繋ぐ意味では必要なスキルです。ただし、それがメイン戦術になってしまえば、勝利は遠のくでしょう。
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