【梅原トレーナーのからだづくり哲学】トレーニングレポート No.64「背中の使い方を習得する」

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背中の筋肉というのは重要です。バスケットボールにおいて様々に動作をおこなうとき、背中が動いているか否かでそのパフォーマンスは大きく変わります

たとえばドリブルをしながら足を使うとき、ディフェンスで體を張ってコンタクトをするとき、ジャンプ動作をするときなど、動きの中には常に背中の力が加わっています。

前回のレポートで見てもらったジャンプ動作で考えてみましょう。脚を伸ばす力だけでなく、上半身を腕も含めてスウィングさせて伸び上がる動きで跳ねるのがより高度なジャンプ動作です。

背中の使い方を知らず、膝を伸ばすこと腕を振ることだけの動作の人は、大きな上への推進力を生み出せません。

背中の動きとは、真っ直ぐであるとか反るということに限定したことではありません。反ることも丸めることも、くねくねと揺らしたり捻ったりも含めて、自由で力強い動きをおこなうことを言っています。

私はその基本として、いくつかのトレーニングをジュニア期で取り入れています。一般的なフリーウエイト種目もありますので、少し解説もしながら紹介致しましょう。

一つめはタオルを使った徒手抵抗による練習です。背中の柔らかい動きがよくわかると思います

次は同じ練習を別の選手がおこなったものです。

大まかにはうまく使えていると思いますが、まだ少し背中よりも肩に力が入ってしまっていますね。

引っ張るときにどうしても肩甲骨が上がる、つまり肩がすくんでしまいます。

タオルを引く動作において、先の動画のように充分に背中が使い切れていないために、體の他の部位が働きます。腕が力んでいるのがわかります。

これが例えばシュートやパスだとしたらと考えてみましょう。

シュート・モーションにおいて腕を高く振り上げたいのに、背中が丸いまま腕の力だけで上げようとする、または遠いスリーポイントシュートを腕の力のみで放つ、ということになります。

パスでも、背中の力を使って上半身全体の力強いプッシュでボールを投げたいのに、それができないと腕に不必要な力が入ります。そうするとうまく力が伝わらず、きれいな腕のプッシュやスローイングができません。

背中が使えないと、腕の動きが乱れるということです。とくに肩がこわばります。

では別の取り組みもご紹介致します。

一般的なフリーウエイト種目において、背中のトレーニングをおこなっています。腕の力でも引っ張れますが、ここでは重いものを引けるかどうかが優先ではなく、主目的は背中で引っ張れるかどうかです。

各自のギリギリの重さにて、背中の動きを意識してトレーニングをしています。

私が声を掛けてから背中の動きが躍動的になったのを見ていただけると思います。

さらに別のものです。

今度は背中を上というか縦に使う練習です。

この動作は、そのままリバウンドでの腕を伸ばしたジャンプ、ゴール下などでの打点の高いシュート、そのようなスキルを連想できると思います。

このバンザイも、腕の力ではなく背中の力です。柔らかさや使い方といったことがこのトレーニングでのポイントとなります。

全身運動は背中が核となります。どうぞ充分に鍛えてください。

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