【梅原トレーナーのからだづくり哲学】トレーニングレポート No.40

スキルアップ トレーニング 動画 指導法 指導者 梅原淳 練習メニュー 育成法

前回のトレーニングレポートNo.39において、サイドキックを鍛えるトレーニング動画をお届けしました。選手たちの練習の様子をお伝えするのがここでの役割です。

メールマガジンで届く【梅原トレーナーのからだづくり哲学】では、私からのささやかな投げ掛けをあなたの思考のきっかけにしてもらうことを目的としています。

ゆえにありとあらゆるジャンルを扱いますが、その中の一つに私の指導現場の様子をお伝えするこの「トレーニングレポート」があります。

いつどのようなタイミングで書くかは決まっていません。連続で続くこともあればしばらく出ないことも、別の内容を挟んで飛び飛びとなる場合もあります。

今回の内容は前回から派生した話となりますので、No.39を読んでいない方はぜひ見てもらいたいのですが、レポート全体としては一つ前の配信となります。

【梅原トレーナーのからだづくり哲学】トレーニングレポート No.39

前回は高校女子でのサイドキックを鍛えている映像を見てもらい、鋭く力強く安定したストップモーションを体得するための術について考えてもらいましたね。

さらに前には8対2ストップという話にも触れました。

じつはこれらを訓練する真の目的は、以前に何度かテーマに挙げた「切り返し」の能力を発達させることにあります。

バスケットボールにおいて(いや本当はあらゆるスポーツでも共通しますが)、素早く平面を移動する技量は重要です

陸上競技のように同じ方向へ走るのではなくて、右へ左へ前へ後ろへと方向転換を繰り返し、コート上を躍動するのがバスケットボールです。

狭い間隔を細かく鋭く動き回る力は魅力であり、絶大な武器となります。じつはそのためにこそストップモーションの技術が必要です。

切り返しとストップ、この二つの運動課題は合わせて一つとも言えるでしょう。

このようにまったく別の事のようでいて、表裏一体に繋がっているのが運動というものです。

私の提案する題材も、根っこでは関わり合い、影響し合い、繋がり合い、共通するものが必ずあります。

運動も一物全体の視点で観察すると、難しく感じていたものがシンプルに見えてきます。

今回も高校女子のトレーニングを見てもらいます。前回と同じサイドキックとなりますが、視点を脚ではなく腕に移してみましょう。

鋭い切り返し動作をおこなうために脚の技量だけじゃなく、上半身の使い方も当然重要ですね。

體は全体で一つです。必ず全身で一つの動きを作っていますから、ここでも腕や肩の動かし方を見つける必要があります。

しかし大概は脚ばかりに目がいくものです。フットワークは下半身だけに視線が注がれることが多いのですが、実際は上半身の動きがおかしくて妨げになっていることが少なくありません。

視点を変えて見てみること、狭い部分しか見ていないかもしれないと疑うこと、一見関係なさそうなことに目を向けてみること、そういうことが出来るようになればと願ってこの「考えるレポート」をお届けしています。

サイドキックを素早く細かく行う場合には、體の中心が固定され脚だけが動きます。

脚は股関節の屈伸動作で斜めにピストン運動をします。それは前回のTRでも見てもらいました。

そこから横の振り幅を大きくしていくと動きが変わっていきます。

大きく動けば體への負荷も増えてスピードは落ちます。

それでも素早く動くためにはさらなるエネルギーが必要で、工夫する人は脚を頑張ることに留まらずもっと全身を利用することを覚えます。

左右足の接地幅が広がってくれば體の中心も少しずつ左右へ振れ始めます。

それは切り返しの脚に強い負荷を掛けるということですから、同じような感覚で體を使っていては対応できません。

さらにステップのリズムも変わりますから、やはり運動は変化せざるを得ません。

ここに対応できる人とできない人で運動能力の発達に差がついていきます。

運動を覚えるという段階の前に、変化しなければいけないことに気がつく、感じるというところで道が分かれます。

運動の仕方を変化させられない人は左右の振り幅を広げていくことができません。

同じ動きのまま無理からに接地足を大きくしようとしますので、徐々におかしな動きになっていってしまいます。

上半身の動きを加えた人は新たな切り返しの感覚を見つけ、サイドキックの可能性を膨らませることでしょう。腕や肩の動かし方によって脚の動きが益々躍動していくのです。

動画もまだまだ探っている初期段階ですが、少し良い感覚に気がついた様子の選手を撮影しましたので、どうぞご覧ください。

 

 

 

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