【片岡編集長のプレイブック】女子代表チームのコンセプト(スピードのミスマッチを見逃さない)
今回は、女子代表チームのオフェンスを中心に取り上げたいと思います。一般紙等で女子代表チームの武器が3Pである事が数多く紹介されます。
特に、PGからC選手まで幅広いシュートエリアを誇る事が注目されます。それ自体は事実でありますが、3Pシュートを創り出すための取り組みの徹底に女子代表チームの強さの秘訣があるように感じています。
◇ミスマッチに気が付く
女子代表チームのPGとして本橋選手、町田選手、吉田選手、引退を発表された藤岡選手が活躍していました。
いずれの選手もスピードを武器とする選手ですが、ただ早いだけではなく、スピードを活かす場面を心得ている事が特徴ではないでしょうか。
上記の映像では、執拗なDFの後に、日本代表がリバウンドからオフェンスへと転じます。手前側コーナー付近でボールを受け取った町田選手は、コートの状況を確認すると、積極的にリングへとドライブを仕掛けます。
町田選手は。非常にパスが上手い選手です。必要な場面で、カットインをするスキルはありますが、どちらかというと、味方の選手にボールを供給する事を得意とする選手です。それでも、この場面では迷わずにドライブインを仕掛けています。
それは、自分のマッチアップが、相手チームのインサイド選手である事に気が付いているからでしょう。女子代表チームの試合を拝見していると、スピードでミスマッチのシチュエーションになった際、特に本橋選手と町田選手は積極的にドライブを仕掛けます。また、周りの選手もドライブに対する合わせに備える素振りが見られます。本映像では、結果的に、決定的なチャンスはドライブからは作れませんでした。しかし、この攻防に女子代表チームの判断力の高さを感じました。
もし、相手チームのDFがボールマンに集中すれば、下記動画のような合わせのチャンスも十分に考えられるシチュエーションでした。
PGというポジションは、パスを回す事が仕事として捉えられる事が多いと思います。実際、チーム全体のバランスを考える事は必要な資質である事に疑いの余地はありません。しかし、自分が攻めるべきシチュエーションで攻め、自らの得点チャンスや、味方の得点チャンスを演出する事もチームにとって最適な選択をしていると言えるのではないでしょうか。
そうして、このように、適切なシチュエーションで、勇猛果敢にゴール下エリアへと積極的に攻め込むからこそ、3Pシュートを放つ場面が誕生していると感じます。パスを回す事もチームプレーですが、相手の弱みを突き、攻め込むことで、他の人のチャンスが誕生します。戦況を冷静に判断をし、攻めるべきときにドライブインを仕掛ける事も、素晴らしいチームプレーだと言えるでしょう。
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