読者Q&A「トレーニング方法が正しいか評価してほしい(上)」【梅原トレーナーのからだづくり哲学】

スキルアップ トレーニング 梅原 淳

私のレポートを読んでくれている方から質問をいただきました。

東京でミニバスのコーチをなさっているHさん、とても堅実に、そして熱心に勉強されていることがよく伝わる内容です。

すでにトレーニングについてもお詳しいような印象で、チームで実践している内容がどの程度有効なのかを知りたいという質問です。

まず質問内容を抜粋します。

子供たちは、私たちが自然と培ってきた運動能力を保持していないと感じる為、バスケスキルの前に基本的な、体幹、バランス、ランニングを最初に取り入れています。
具体的には、股関節回りを鍛えるために「蹲踞(そんきょ)」「ランジ」「片足立ちで股関節から前後ろと収縮運動」「腸腰筋・股関節・腿周り・臀部の静的ストレッチ」をおこなっています。

またバスケにおいてはあらゆる動きを同時にしないと行けない為、神経系のトレーニングとしてバスケスキルを練習する事でトレーニングなると思っています。

目下の中心となる課題は、1.上半身と下半身の連動性、2.ストップ&ゴー動作の強化(特にストップ動作)です。
例えばホップジャンプ(足首)からのダッシュを練習しています。
ジャンプとダッシュの連動性を高めたいと思って取り組んでいます。
筋力、練習量が少ないとは感じています。

客観的に上記メニューを評価していただける方がいない為、不安になっております。ご教授いただければ幸いです。

私なりに少し文面を整理して掲載しています。あくまでHさんの意図を外さない範囲で短くまとめ直しました。

どうですか、ものすごく合目的で意欲的な取り組みをされていると思います。目的も練習内容も、明確であることは素晴らしいスポーツ活動です。とくに競技スポーツではそれが一番肝心なところです。

さて、コーチのHさんと選手の皆さまを応援するために、この質問へどのような回答をするか、私も真剣に深く考えてお答えします。

小さくとも「伸び」「改善」に目を向ける

質問者のHさんが望むものは、ご自身のトレーニングメニューの妥当性です。正しいものであるのかを判断してほしいのと、もしかしたら別の方法も知りたいのかもしれません。

質問は文章のみですので、たとえ詳しく書かれていても精確に評価することはできません。もしそれに答えるならば、実際に目で確認する必要があります。

私は想像で書くことはしませんし、それを多くの方が読まれる情報として出すことも致しませんし、なによりHさんが真剣なればこそ不確かなことを無責任に書くことは礼を欠きます。

ただ大まかな方向性として、運動能力を伸ばすために全身の動作をキレイに連動させることや、股関節周辺を中心課題にされていることは良いことです。

それから感心したのが「動く」と「止まる」の動作変化に強くなろうという取り組みも、一般的になかなか気づかない部分だと思います。

選手のことをよく見ており、勉強してご自身で深く練られていることが窺い知れます。

このような具体性がすでにある場合、その合否正否を判断しようとするよりも、現在の成果がどれくらいかに目を向けたほうが先々にとって有意義だと私は考えます。

しっかり考えて明確な目的を以てはじめた練習を、どうやって確かな上達へと繋げるのか、そこを考えるならば、意識を向けるべきは練習内容よりもその使い方のほうにあります。

一気に巧くはならなくても、着実に変化があるのならばそれは本人が実感しますね。

選手本人、コーチ本人、子どものスポーツならば親御さんも感じるでしょう。試合をしたときに、他チームがそれを知ることもあるはずです。

目の前に顕れていることは、そこにいる皆が理解するものとなります。

もしあまり計画的ではなく「なんとなく」「とりあえず」「定番だから」おこなっている内容ならば、すぐに変えるべきだし不適正とするのはよいでしょう。

でも今回のようにバスケットボールや体力づくりに熱心で、よく研究して努力されている場合には、適正をはかることがかえって迷走することに繋がります。

それよりもいま「どのくらい伸びているか」を指標にしたほうが、確実に良い結果に辿り着くでしょう。

知識・情報は活かしてこそ

私は一度決めた内容を、きちんとした成果として一定の結論を出すまで、絶対にそれを続けます。

自分を過信しているのでは断じてなく、自らの「扱い方」に目を向けて工夫することを努力しているのです。

必ず使い方に不足や間違いがあると考えているし、事実ほとんどの場合は自分が何かを誤っています。気づかず見えていないミスが本当にないのか、とことんまで調べ尽くしてから方法を変えるようにするのです。

そうなると大抵は、なにをやっても成果が出ます。

どんなことも良い面は必ずあって、正しく活かすことができればある程度の上達は得られます。まるでなにも変わらないということは、誇張ではなく経験がありません。

これは外に目を向けずに、内側つまり自分がうまく活用できているかに結果を求め、正解を探す姿勢がその背骨となります。

それが広義で言うところのリテラシーです。

次回へ続けます。

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この記事を書いた人梅原淳梅原 淳
運動技能を向上させる専門家として、またバスケットボールでのファンダメンタル・スキルを教えるコーチとして全国各地に出向いています。またその活動から得た日々の思考や発見を、YouTubeなどSNSを活用して情報配信しています。このコーナーで扱う内容は、それらSNSでは記さない一歩踏み込んだ情報として、トレーニング実践レポートをはじめ自分の育て方、大人の再教育、子育て、健康づくり、みなぎる食事など、あらゆるジャンルをテーマにお届けします。
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