怪我の最中にできること~フィジカルトレーニング編~
体型の大きい選手が多く、1試合のうちに何度も接触を繰り返す強度の高いバスケでは、どのような選手にも常に怪我のリスクがつきまといます。
前回は怪我をした際のバスケIQ、メンタル面の鍛え方を解説しました。
今回は、実戦的なプレーができない期間にできるトレーニングや練習方法をご紹介します。
トレーニング①上半身編
怪我をしたのが下半身の場合、ボールを扱った練習ができること、肩甲骨という大きな関節が使えることがポイントとなります。
ドリブルハンドリング
立つことができるならば立ったまま、立つことが困難であれば椅子に座っても良いのでドリブルハンドリングは絶対に行うべきです。2ボール使ったハンドリングやテニスボールを用いたハンドリングなど多種多様な練習を行いましょう。
ドリブルハンドリングといえば1番はやはり動きの中で行うものが理想ですが、その前段階としてその場でさまざまなドリブルチェンジやリズムの変化をさせる練習も必要です。
そういったドリブル練習の際に気をつけることは、手先だけでなく肩や腰回りなど、上半身全体を使ったドリブルを行いましょう。
シュートフォームの確認
上半身のみの力で行える距離からとはなりますが、シュートフォームを改めて確認することも重要です。
下半身からエネルギーを伝えて最終的にボールを放つ上半身の使い方が上手ければ不要な力みがなくともシュートレンジを伸ばすことができます。
セットポジションやフォロースルーなど流れの中で疎かにしがちな部分に注目してシュートフォームを固めましょう。
近距離のシュート練習
カテゴリーが上がればフリーでのゴール下やイージーなレイアップを打つ機会はほぼなくなります。
そういった時に必要となるスキルがフックシュートやフローターです。
ブロックを回避するための技術は特に外国人や2mを超えるビッグマンが増える高校・大学では必須になるので早い段階で練習しておけばアドバンテージをとれます。
下半身は使えずとも上半身の使い方や手首を柔らかく使うことなどを練習して復帰した際に動きの中で打つ練習をしましょう。
怪我の最中にできる練習・トレーニング②下半身編
上半身を怪我してしまった場合、ドリブルやシュートの練習などをすることは難しくなりますが、同じく大切なフットワークのスキルを練習することができます。
また、股関節を使うことができるのも活かしましょう。
ラダートレーニング
1対1やボール運びで相手を出し抜くためにはドリブルハンドリングが重要だと考えられがちですが、動きの中でそれらを活かすためには素早くイメージ通りに足を動かす技術が大切です。
ラダーで様々な種類のステップを幅やリズムを変えて行うことであらゆる場面での柔軟な体捌きができるようになります。
ディフェンスフットワーク
同じく、足捌きの練習としてディフェンスのフットワークを行いましょう。
素早くサイドステップを行うだけでなく、サイドステップとクロスステップの使い分けや、重心の動かし方、左右の切り返しなど細かな部分に注力しましょう。
フットワークは筋力だけでなく、正しいパワースタンスをいつでも取れるか、体重を素早く移動して方向を自在に切り替えれるか、左右の揺さぶりに対応できる股関節の使い方ができるか、など体の使い方が非常に重要です。
鏡があれば鏡を見ながら、なければ動画を撮って自身の動きを確認して、ディフェンスの上手いプレイヤーと見比べてより上質なフットワークを使えるようになりましょう。
股関節の柔軟
上記のようなフットワークを使いこなすためには股関節を柔らかく使えなければなりません。
前後左右軽く大きく動かすことができればオフェンスでもディフェンスでも多種多様なステップをバランスを崩すことなくスムーズに行うことができるようになります。
静的なストレッチ・動的なストレッチの両方を行い股関節を柔軟にしましょう。
おわりに
今回は2回にわたって怪我中に行うべきバスケIQ、メンタル、トレーニングを解説しました。
いずれも徹底できれば怪我が完治した際にはよりプレイヤーとして向上することができるようになります。
しかし、気をつけなければならないのは自分の怪我の状態をよく知ることです。
復帰の時期だけでなく、どの程度ならば動いて良いのかなど医師の判断を何よりも注意深く聞きましょう。
怪我が再発することや長引くことを防ぐためには、自分自身を大切にすることが何よりも重要な練習です。
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関西1部リーグの大学を卒業後、現在は実業団でプレーしながらプレイヤーとしてのレベルアップを目指しています。このブログでは、高校・大学・社会人、それぞれのカテゴリーでのトップレベルの選手とのプレーの中で自身が経験した、バスケ選手としての高みに行く方法を発信していきます。
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