バスケに筋トレは必要?②~不必要派の意見~
前回に引き続き、筋トレがバスケに必要なのか不必要なのかという論争に決着をつけるため、今回は筋トレ不必要派の意見を考察します。
(参考:バスケに筋トレは必要?①~必要派の意見~)
バスケに筋トレは不必要派の意見
不必要派の意見としては、基本的に「体の重さ」に起因しています。
動作が重くなる
筋トレをすることにより筋肉量が増え、見た目も大きくなり体重も増える事は間違いありません。
- 筋トレにより体に刺激を与え
- 食事で筋肉の栄養の元となるものを摂取し
- 睡眠などの休養を取る
と言うサイクルを繰り返せば、体は大きくなります。
これに対して、「体重が増える=素早い動きや機敏な動きができなくなる」と言う意見があります。
バスケにおいてスピードは重要なファクターであることから、筋トレはそれを阻害するものであり不必要であると言う意見です。
柔軟な動きができなくなる
筋肉が増えることにより関節の可動域が狭くなると言うイメージから、筋トレをすることで柔軟な動きができなくなると言う考え方があります。
これは特に野球に多い考え方で、特にピッチャーが筋トレをたくさんすると肩の関節や肘の関節の柔軟、機敏な動きが難しくなるから筋トレをするべきではないと言う意見があり、バスケや他のスポーツにも波及しています。
身長が伸びなくなる
これはバスケットに限らず昔から言われていることで、筋トレをすることで身長が伸びなくなると言う考え方があります。
特に腹筋が割れると身長が伸びなくなると言う人は多いです。
身長は、リングが3メートル5センチという高さにあるバスケットにおいて大きなファクターなので、特にバスケット関係者はこういった部分に慎重です。
以上が、バスケに筋トレが不必要とされる意見の代表例です。
続いて、その是非について解説します。
筋トレによる動作の鈍化
基本的に、体重が軽い人は動きが軽いと言うことに間違いはありません。
しかし、平面でのスピードに関して言えば、地面を蹴る力や足を引き上げる力、こういった筋力が高ければ動作は速くなるはずです。
では、なぜ筋肉量が増えると動作が遅くなると言われるのか。
これにはまず1つは、シンプルな体脂肪の増加が考えられます。
筋肉量が増えると同時に体重も増えますが、その際に食事などを全く意識しなければ体脂肪も大きく増加してしまいます。
それにより
- 動きが鈍くなってしまう
- 動きのキレが減る
と言う事態はあり得ることです。
そして、大きな原因として体の変化と自身の感覚がマッチングしていないと言うことがあります。
筋肉量が増えると今までとは全く違う体になるといっても過言ではありません。
全く違う体になったのであれば、それなりのファンクショナルなトレーニングが必要です。
それらを欠くと、思うように体が使えず力も空回りして、以前よりも結果が出せない、ということもありえます。
筋トレによる柔軟性の喪失
筋トレによって、関節等の可動域が失われると言う事はあまりありません。
高校生や大学生の部活、競技の補助として行うウェイトトレーニング程度ではそういった関節の可動域が失われるほどの体型の変化はそうそう起こり得ません。
しかし、動作が柔軟ではなくなるということはしばしば起こります。
これもまた、上記の体の変化と感覚のミスマッチによるものが大きいです。
身長が伸びなくなる
「縦方向の重量の刺激は身長の成長に好影響がある」というのが最近の研究の主流です。
つまり、筋トレによって身長が伸びなくなるということはあまり科学的ではない、というのが最近の知見です。
おわりに
今回は、バスケが筋トレに不必要であるという意見をまとめました。
その中には、因果関係はわからずとも、筋トレをしてから競技で思うようなプレーができなくなった、という多くの経験があることも事実です。
では、改めて筋トレはバスケに必要なのか、不必要なのか、次回解説します。
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関西1部リーグの大学を卒業後、現在は実業団でプレーしながらプレイヤーとしてのレベルアップを目指しています。このブログでは、高校・大学・社会人、それぞれのカテゴリーでのトップレベルの選手とのプレーの中で自身が経験した、バスケ選手としての高みに行く方法を発信していきます。
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