FIBA-OQT決勝「チェコ対ギリシャ」2

オフェンス スキルアップ 戦術 片岡 秀一

前回より、チェコ代表チームを中心に取り上げています。(http://basketball-school.jp/skill_up/6182.html

2019年男子ワールドカップで決勝トーナメント進出し、今夏の東京五輪にも激戦のFIBA-OQTを勝ち抜いて出場。世界の強豪国の一つとして存在感を示しているチームです。

2019年ワールドカップでは、大会全体でも上位となる40%近い3Pシュート成功率を残しました。その要因の一つは、彼らの見事なトランジションオフェンスにあると感じています。

前回の記事では、トランジションオフェンスの中での、見事なスペーシングの徹底を紹介しました。

NBA選手であり、日本でもお馴染みの#8 トマシュ・サトランスキーだけではなく、B.LEAGUEでのプレーも注目されるインサイドの#1 パトリック・アウダ、#12 オンドジェイ・バルビーンと注目点の多いチームです。

実際の試合映像をもとに考察していきたいと思います。

1、プレーの構図

トランジションオフェンス2-1 トランジションオフェンス2-2

2、プレーの流れ

ディフェンスリバウンドからの局面となります。

チェコ代表は、 #8トマシュ・サトランスキー 以外にフォワードの#11 ブラケ・シルプ選手もボール運びの役割を得ているケースが見受けられます。

ただし、2名の選手がボールを受けようとするケースは少なく、リバウンド後の局面で前方に位置する選手は猛烈にダッシュを開始します。

これにより、リング方向で素早くボールを運ぶことが可能となります。

また、インサイドの選手がリングに向かってスプリントを惜しまない献身性も特徴です。

リバウンドを獲得しなかったインサイドの選手は、リング方向へ猛然と走りこみます

この場面でも、#17 ヤロミール・ボハチークに注目してみましょう。

ボールと反対方向を走り切る事で、ギリシャ代表のディフェンスにとって2者択一の状況を作り出します

インサイドにボールが渡った瞬間に複数人のディフェンスが寄っているのを察知し、的確にコーナーへとパスを出し見事にノーマークの3Pシチュエーションを創り出しました。

そして、見事に3Pシュートを沈めました。

3、まとめ

前回は、ボールマンのドリブルプッシュに対する見事な合わせを紹介しました。

今回は、インサイド陣のリムランに合わせてのコーナーを埋めるランです。

このように献身的な走りを継続すると、相手チームにとっては常に2者択一を迫る事になります。

もちろん、ディフェンスリバウンドを獲得した際のポジションがボールサイドであれば、ボールサイドのコーナーへ走り込んでチャンスになったことでしょう。

時としてこのような走りが無駄走りに終わり、ボールが回ってこないこともあるかもしれません。

しかし自分自身にボールが回らずとも、ドリブラーやインサイドの選手のチャンスを拡げているはずです。

また、#8 トマシュ・サトランスキーと#11ブラケ・シルプ選手の絶妙な役割分担、及びディフェンスの影響を受けずに着実にボールを前方へと進行させるパススキルの高さも目立った場面でした。

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この記事を書いた人:片岡秀一片岡 秀一
株式会社アップセット所属。GSL(ゴールドスタンダードラボ)編集長として記事の製作、編集、各種のイベントなどを多数実施。近年は『Basketball Lab』にて記事執筆と編集、『バスケセンスが身につく88の発想 レブロン、カリー、ハーデンは知っている』・『バスケットボール戦術学』などで編集協力として関与。トーステン・ロイブル氏を講師とするEuro Basketball Academy Coaching Clinicでは事務局を務める。活動理念は「バスケットボールに情熱と愛情を注ぐ人の、バスケ体験の最大化」・「バスケ界にヒラメキを作る」。JBA公認コーチライセンスC級保有(2021年3月にB級を受講)