【片岡編集長】ナショナルチームのゲームより18『ニュージランド代表のアーリーオフェンス3』

オフェンス スキルアップ ライター 戦術 片岡 秀一

本稿でも、前回までの記事と同様にニュージーランド代表チームを題材とします。
(参考)http://basketball-school.jp/writer/kataoka

対象とする試合は、111対81で勝利をした日本代表とのゲームです。

これまでは、日本代表チームがシュートを沈めた次のオフェンスを中心に扱いました。今回は、ディフェンスリバウンドからのオフェンスの事例を見ていきましょう。

1、構造

2、流れ

邊選手の3Pシュートのリバウンドで争った後、#14 Rob Loe選手がリングに向かって真っすぐに、そして直ぐに全速力でダッシュをしています。

日本代表は、田中選手が戻っています。最初の数歩で、元々のマッチアップであったファジーカス選手を抜き去っている事もあって、田中大貴選手がマッチアップする事を余儀なくされました

アウトレットパスを受け取ってドリブルを突いていた#9 Corey Webster選手が、インサイドへとパスを通します。

本代表は、竹内公輔選手がインサイドのカバーへと向かいます。ファジーカス選手が遅れている中で、コート上で2番目にサイズのある選手です。

相手チームのインサイドである#14 Rob Loe選手と田中選手とのマッチアップです。このまま、ダブルチームに向かわなければ、そのままゴール下で高い確率で得点を許していた事でしょう。

の後、ニュージィーランド代表は、ダブルチームを仕掛けた隙を突き、リング方向にカッティングをしゴール下でシュートを打たれました。

結果としてシュートは外れましたが、失点の可能性の高い局面ではないでしょうか。

3、まとめ

後の局面だけを取り出すと、日本代表としては非常に難しいケースです。

仮に、#12渡邊選手がリング下へのカッティングをバンプしたとしても、反対サイドのアウトサイド選手へパスを展開されていた事でしょう。ニュージーランド代表はコート上の全ての選手が3Pを得意とする為、次の脅威が待ち構えています。

トランジションの中でリムラン等を狙ってポストアップを狙うプレーが有効とされる理由が分かる場面ではないでしょうか。

のような場面で#9 Corey Webster選手から#14 Rob Loe選手へのパスの質が非常に重要であると捉えています。

ここで、#9 Corey Webster決して、ゴール下へのリードパスを出していません。待ち構えている場所にパスを出しています。なぜならば、田中選手とのサイズのミスマッチが発生している為、ボールがゴール下に収まりさえすればチャンスとなる為です。

育成世代等では、リスクの高い縦パスを狙うがあまり、エンドラインを超えてしまってパスミスとなる事が数多くあります。

それはそれで、競技経験としては悪くないのかもしれませんが、得点のチャンスは逸してしまいます。

仮に、この場面で映像の位置からパスを狙わずとも、ドリブルでパスを狙えるアングルに移動し、さらに確実なミスマッチへのパス供給を狙える場所に移動する事で、日本代表チームとしては対応をせざるを得なくなります。

トランジションの中でもチームの優位性を見抜き、上手くリスクをコントロールしながらプレーを選択する事が重要となります。

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この記事を書いた人:片岡秀一片岡 秀一
株式会社アップセット所属。GSL(ゴールドスタンダードラボ)編集長として記事の製作、編集、各種のイベントなどを多数実施。近年は『Basketball Lab』にて記事執筆と編集、『バスケセンスが身につく88の発想 レブロン、カリー、ハーデンは知っている』・『バスケットボール戦術学』などで編集協力として関与。トーステン・ロイブル氏を講師とするEuro Basketball Academy Coaching Clinicでは事務局を務める。活動理念は「バスケットボールに情熱と愛情を注ぐ人の、バスケ体験の最大化」・「バスケ界にヒラメキを作る」。JBA公認コーチライセンスC級保有(2021年3月にB級を受講)