【梅原トレーナーのからだづくり哲学】あなたはコーチに教わったことを活かせていますか?
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こんにちは、梅原淳です。
今日はトレーニング指導中に選手がくれた質問を、このレポートで共有したいと思います。
先日、高校生へ1dayクリニックをした際、一人の選手からこのような質問をもらいました。
「ジャンプの動きで、練習中に梅原さんからもっと勢いよく跳んで跳ね返る力を使うよう言われたんですが、僕はどちらかというとゆっくり踏み込んだほうが高く跳べます。どうすれば良いでしょうか?」
というものです。
この日はジャンプ・スキルのひとつの方法を試しました。大きく前方へ飛び込んでからダダン!と床を蹴って跳ね返るようなバウンディング・ジャンプを教えました。
これでジャンプ動作を伸ばす選手がたくさんいました。
でもこの彼は、自分の普段の跳び方がグッと深く大きく沈んでゆっくり跳び上がるスタイルだから、僕の教えた方法と違うと言うのです。
私がこの日の練習で懸命に伝えた感覚とは、感覚が真逆の跳び方です。
これになんと答えたか?
▽伸びる選手の選択のしかた
そのまえに、あなたにひとつクエスチョンです。
あるひとつの物事についてその手段を探った際に、Aの手段とBの手段があったとします。ふたつはまったく違ったかたちです。
それを
- 二者択一で正解を見つけようと考える人がいます。
もう一方で - 両方とも含めていいとこ取りをしようとする人もいます。
さてこの場合、成功するのはどちらの人だと思いますか?
ちなみに質問をくれた選手は(1)のタイプですよね。自分の疑問をうやむやにせず、これからの成長に悪い影響が出ないように結論を出そうということかもしれません。
非常に真面目な性格です。彼のように、出てきた問題は解決しようと思える選手は確実に伸びます。
ということで正解は・・・しっかり正解を見つけて選択できる人!!
ではなくて、いいとこ取りしてしまう調子の良い人のほうでした。
彼は質問をしてきたことだけでもアクションが素晴らしいのですが、ひとつだけ考え方を工夫すると良いところがあります。
それは、物事をマルバツで考えるのをやめるってことです。
僕らはなんとなくひとつの正解を決めたがります。正解が決まるとその他は不正解と位置づけてしまいますが、本当に世の中はたった一個の方法や思考しか成立しないのでしょうか。
少し冷静に自分の生活を考えれば、その時その場合で取る手段や答えってまるで違いますよね。本当はどんなことでも、多様な選択があるはずなのです。
いつも同じひとつの方法だけでは、物事は決して解決しません。あるときはAの方法でうまくいっても、別の日にはBが必要という場面がたくさん存在します。
本当はそれが正常なのです。
だから彼には「その得意な跳び方はそのまま活かして、さらに今日練習した跳び方も新しい一手として習得してみなよ」と言いました。
▽良い面を自分のものにする
彼はその跳ね返る跳び方(バウンディング・ジャンプ)を実践してみて、決してうまくできなかったわけではありません。たった2時間ほどのなかでコツを上手に掴みかけていたのを、私はしっかり見ていました。
どちらかを選択するってことになると、せっかくの自分の得意を捨てなくてはいけなくなります。
武器を活かさず捨てるなんてことが、一体どう考えたらプラスでしょうか。絶対に持っておいたほうが良いですよね。
得意なことはさらに訓練して伸ばすべきです。
入れ替えるのではなく、新しい学びは更なる材料として増やしていくのが成長する人の考え方です。
答えを決めようとすることは損です。それがひとつしかないという発想も損しています。
良いものを身につけ、悪いものを削ぎ落としていくことが賢い情報の使い方ですので、Aの中で良いものを残し、またBの中でも良いものを残すというのが最善の方法です。
いま自分が得意としているジャンプの仕方だって、プレイの中で役に立つ場面が多々あるはずです。その動きでなければいけない瞬間がありますし、私が今回教えた方法が良い結果を出す場面もあるはずです。
どんな場面でも適応できることが能力の高さですから、この1dayクリニックを通してまたひとつレベルをあげてもらえたらなと思います。
つかんだ情報はどんどん吸収して、すべて自分のものにしましょう。以前から持っているスキルもさらに強化していって、倍々で成長していきましょうね。
すべてのことを自分の力に加えて益々成長してください。応援しています!
(了)
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