【片岡編集長】バンプで時間を稼ぐ、Switchをしない(高さのミスマッチを作らない)

スキルアップ ディフェンス 動画 戦術 片岡 秀一


女子代表チームの選手には、フィジカルコンタクトへの耐性や強さが求められます。2018年ワールドカップの時より、相手チームのオフボールスクリーンに対してバンプをするケースが数多く見られるようになりました。

オフボールスクリーンの狙いは、スクリーンの攻防を通じてノーマークの選手を創り出す事が目的です。また、最近では、仮に相手チームがSwitchをした際に、高さかスピードのミスマッチを創り出すようにデザインされているケースが非常に多いです。

女子代表チームも、国際舞台ではアウトサイド選手と屈強なインサイド選手の組み合わせでのオフボールスクリーンを数多く狙われます。しかし、GとCではSwitchしないよう、相手チームの進行方向をスクリナーのDFが防ぐ「バンプ」というプレーが徹底されています。

上記の動画では、ベルギーのアウトサイド選手が、インサイド選手に対してスクリーンをセットし、ゴール下でのシュートを狙います。女子代表チームは、元々のDF選手がスクリーンを使ってノーマークになろうとする選手の進行方向に立ちはだかり、身体を張って防ぎます。

このままSwtichしては、C(大きい)対G(小さい)になる為、時間を稼いでいる隙に、元々のマークも戻ります。ここで、そもそもの身体接触が弱かったり、身体接触を避けていたら、相手チームに押し込まれてしまいます。

女子代表チームのコーチングスタッフの方の講演などを拝聴するに、2014年に出場した女子ワールドカップの前後より「フィジカルコンタクトの強さ」の強化のために意図的に取り組んできたという事が語られています。国際舞台で上位進出を狙う上で、日本人選手の長所は「勤勉さ」・「技術力」・「シュート力」・「チームワーク」です。これらは、日本と対戦をした海外のコーチからも非常に高い敬意を集めているようです。

しかし、様々な国際大会に出状する中で、上記を発揮する為には、『強さ』が必要であるという考えを代表チームでは大切にされており、合宿等でも身体接触の強化にも多角的に取り組んでいると言います。

上記のようなDF戦術のコンセプトと共に、それを遂行する為の身体的な部分でも準備をされている事が伺えるエピソードです。

実は、上記動画では、ベルギー代表はもう一つの狙い目を仕込んでいます。最初のスクリーンをしたアウトサイドの選手にもう一つのスクリーンをセットする事で「Screen for Screener」等と呼ばれます。この攻防で、日本女子代表は非常に面白いコンセプトで相手のチャンスを潰しています、本件については、次回の記事で紹介できればと思います。

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