【片岡編集長】ナショナルチームの攻防より5「スペイン代表ピック&ロール」

オフェンス スキルアップ チーム戦術 動画 指導者 片岡 秀一

今回、スペイン代表チームのオフェンスより攻防を探っていきたいと思います。

今回は、ピック&ロールに対して相手チームがSwitchで守ってきた時の攻防です。

スペイン代表チームの各ポジションの選手が持つ優れた視野や、バスケットIQが滲み出ている場面です。

1、プレーの構造

2、プレーの流れ

回もボールサイドのコーナーにオフェンスがいるケースでも高い位置でのピック&ロールです。

この時間帯、オーストラリア代表はSwitchで守る事を選択していました。

インサイドのマルク・ガソル選手に対し、X1の選手がマークするケースになります。

スペイン代表チームも、いつものように2回目のピック&ロールを試みようとします。

オーストラリア代表は、X2とX1とで少しでも慎重さを埋めようと、さらにSwitchをします。

ここでスペイン代表チームは、慎重とサイズの優位さを活用する方法へと移行します。

ピック&ロールでドリブルは使用せず、そのままマルク・ガソル選手がゴール下付近でポジション取りを試みます。

仮にここでインサイドでポジションを取れれば、ボールが入りさえすれば得点チャンスは限りなく高いといえるでしょう。

の瞬間、オーストラリア代表のX4はインサイドの守備に意識を向けます。

同時に、スペイン代表の4番の選手がハイポスト付近へとフラッシュします。

インサイドへ意識が向かっていた為、パスコースを防ぐことができずに出遅れます。完全にノーマークでミドルシュートを放つ事に成功しました。

3、分析

こでは、相手チームのSwitchに対する冷静な攻防を紹介しました。

上記のオフェンスを成功させるには、少なくとも「ボール保持者」・「インサイドの選手」・「ディフェンスの寄りに応じてスキを突く選手」の共通理解が重要です。

仮に、ボール保持者が『ミスマッチによって発生する別のチャンスの可能性』を把握していなければ、ハイポストへのパスが遅れ、ノーマークが無くなる可能性もありました。

さらにいえば、残りの2名の選手もミスマッチによって発生するチャンスを把握しているからこそ、カッティング等で邪魔をせずに済みます。

シリーズでの共通する主張となりますが、相手DFの対応状況に応じふさわしい一打を、瞬時に選び続けることが大切です。

ディフェンス側の対応に応じ、コート上の選手で共通のストーリーを描くことの重要性が分かる局面となります。

映像では、インサイドにシールをしたマルク・ガソル選手も、シュートを決めた選手に対して、あたかも「ナイス判断」というように指で合図をしています。

自分がミスマッチに対してインサイドのシールをする事により別のチャンスを把握している証左ともいえるのではないでしょうか。