【片岡編集長】トランジションDFの向上を目指す7
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前回までの記事では、ゴール下でのフィニッシュの判断スキルの向上が、不利な状況でのトランジションDFを現象へと直結する事、及び、リング下に向かう際に、ランニングステップ以外の選択肢を持つ事の重要性を紹介しました。
今回は、Help DFの状況を識別する指標、及びリング下エリアでのプレーの選択基準について考えていきたいと思います。
◇「自分とリングを結ぶラインにDFがいるかどうか」
Help DFの状況を確認する指標として「自分とリングを結ぶラインにDFがいるかどうか」を基準として持つと良いと考えています。
また、ライン上にDFがいた際には、どれぐらいまでライン上にいるかを観察すると、有効なプレーが見えてきます。
例えば、(x4のHelp DFが)左図のようにライン上にDFの胸(両足でラインを跨いでいる)場合と、右図のようにDFの右肩だけライン上に位置しているケースが考えられます。
◇DFの状況に応じて、質の高い駆け引きを
左図のような場合にHelp DFと駆け引きをする際は、あえて『リングへショットを試みている』というフェイクが有効ではないでしょうか?
相手DFとしては、待ち構えているところにオフェンスが突き進んでくるため、一瞬の油断が生じます。
DFがブロックの為にジャンプをするなど、完全に行動を移行した際に、4番の選手へパスを出せばノーマークの状況を作れます。
右図のような場合、DFの状況は2つに分類されると思います。
一つは、ドリブラーの行方を警戒しつつ、元々のマークマンを重点的に守っています。もう一つは、Help DFが間に合っていないケースです。
例えばこの場合、あたかも4番の選手へパスを出そうと考えているという素振りを見せながらリングへ近づくと、X4の選手は優先すべきDFを絞り切れずに、困惑させられる可能性が大いにあります。もし、Help DFへの位置取りを緩めた場合は、そのままゴール下でのショットに持ち込むことが出来ます。
◇世界各地の試合映像より、リング下の攻防の参考に
また、現在は世界各国の試合映像等を視聴する事が可能です。ハイライトシーン等でも、多くは得点シーンを中心に収録しています。
断片的ではありますが、Help DFとの攻防も確認することが出来ます。リング下周辺での攻防を考える際の参考の1つになれば幸いです。
FIBAでは、昨年の男子ワールドカップより、大会で活躍した選手の全得点、アシストシーン等を中心に収録している動画もあります。
今回は、優勝したスペイン代表とダブルオーバータイムまで肉薄したオーストラリア代表のエースガードであるミルズ選手のハイライト動画を紹介して記事を終えます。
Patty Mills – ALL his BUCKETS & ASSISTS from the FIBA Basketball World Cup 2019
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