【梅原トレーナーのからだづくり哲学】 食べるトレーニングを考えよう!「栗」
體づくりは運動をすることだけではありません。筋力をつけたりスピードを上げたりすることはもちろんド真ん中ですが、それと同じくらい食べることは體づくりの柱であります。
運動能力の発育発達を考えるときに、食を度外視して語ることはできません。
それは筋肉をつくるたんぱく質とか走る際のブドウ糖(炭水化物)と言った端的なスポーツ栄養学の話ではなく、細胞一つ一つがエナジーに溢れた力漲る健康的な體を育むための、人間の根源的な食がテーマとなります。
根本を言えば、運動で鍛えたから體が強くなるのではありません。毎日の食によってのみ、真に耐性の強いたくましい體が育まれていきます。
運動で體を鍛えることは、その土台に上乗せすることで向上していくだけです。土台が良ければトレーニングは大きく伸び、土台が貧弱ならばトレーニングも伸び悩みます。
本レポートでは、あなたの力となり得る実践的な内容をお届けすることが、私の決めたささやかなテーマです。競技力の向上を様々な角度から考えて、必要だと判断したことはできる限りお伝えしていくつもりです。
この食に関するテーマも、これから少しずつ書いていこうと思っています。
この時期だけの旬「栗」を食べよう
今回ご紹介するのは、秋の味覚の「栗」です。
私は美味しいからではなく、体力をつけるためにお勧めしようと思います。
米や麦などタネのもの、どんぐりなどの実のものは、多くの陸上哺乳類がエネルギーを蓄えるための主食としています。
栗は硬く、食べる際も水分が少なくてモサモサとしますね。つまり身が詰まっているということです。
これは体をあたためエナジーを高めてくれる食物の特徴です。血液の循環が良くなって、臓器や筋肉の動きが活発になります。
タネのものには米、麦、雑穀、とうもろこし、小豆などがあります。
実のものは栗、どんぐり、くるみ、栃などです。いわゆる木の実ですね。
栗は大体10月頃に実ります。土地柄で時期は多少変わります。私が食べているものは、農家さんから生栗を直接買っていて、無農薬の栗です。除草剤も使っていません。
このようなものは大量生産できないため、買える時期はひと月足らずです。今年は台風の影響もおそらくはあり、さらに収穫量が少なかったようで、わずか二度しか購入できませんでした。昨年は11月過ぎまで買えていたと記憶しています。
栗はほんの一時期の実りですが、体を力漲らせてくれる自然の恵みですので、ぜひ体力づくり肉体づくりのために食べてもらいたいと思います。
自然栽培ではなくても、量産された栗ならばスーパーなどでわりと長い期間並んでいますから、出回っている時期は積極的に口にしましょう。
できれば砂糖の入ったお菓子の栗ではなく、生の栗か焼き栗を買ってください。食べ方は、手間も考慮して栗ご飯がベストです。
ぜひ秋の旬を楽しみながら、最強の體づくりに励んでもらいたいと思います。
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