【片岡編集長】リトアニア代表はドンチッチ選手を封じられるのか!?(1)
ナショナルチームのゲームより30「ヨナス・ヴァランチューナス選手のディフェンス」
前回に引き続き、2019年男子ワールドカップにおけるリトアニア代表チームのディフェンスを題材といたします。
同チームは、フランス、オーストラリアに僅差で敗退をした為、上位進出とはなりませんでした。
しかし『バスケットボールは宗教』と呼ばれるほどに人気のあるスポーツとして有名であり、世界の最上位チームの1つです。
東京五輪が無事に開催された際、リトアニアが自国で開催するオリンピック最終予選(OQT)を勝ち上がった際、日本と同組となります。
NBAのプレーオフも佳境になりました。シーズンを終えたチームに所属する各国のナショナルチームの選手も代表活動への合流が具体的に報道されています。
あのルカ・ドンチッチ選手もスロベニア代表に合流です。必然的にオリンピック最終予選(OQT)でのパフォーマンスに注目が集まります。
激しいディフェンスを武器とするリトアニア代表との攻防は注目に値するゲームといえるでしょう。
今回は、同じくNBAでプレーする#17 ヨナス・ヴァランチューナス選手に着目してみます。
(ヨナス・ヴァランチューナス選手のドロップ)
1,プレーの構造
2、プレーの流れ
#43 ヨナス・ヴァランチューナス選手は素晴らしいボールマンディフェンスで守ります。
オフェンスはスピードドリブルをしています。トップ選手と言えど、必然的にボールのコントロールは難しくなります。ボール運びの段階で、パスをしてくれる可能性もゼロではない。
セネガル代表は、ピック&ロールをセット。
ボールマンの選手は、(そこまで極端ではないが)Rejectを防ぐアングルを微妙にセットします。
ボールマンプレッシャーを強めると共に、ベースラインには抜かれないように留意している様子が見て取れます。
ドリブルに対し、スクリナーにヒットされないような足さばきで食らいつきます。
ここで#17 ヨナス・ヴァランチューナス選手は、ボールマンのドリブルでの侵入と自分のマークマンの両方を絶妙に見ています。
ここで、最後の最後でインサイドの選手へパスが出されました。即座にシュートブロックへ反応します。
ブロックも成功し、自チームのブレイクへと繋がりました。
3、総括
セネガル代表のボールマン選手がドリブルでゴールへ迫る際、#17 ヨナス・ヴァランチューナス選手にはボールマンが持っている選択肢を常に念頭に入れながら守っていたのではないでしょうか。
相手の動きを観察し、かつ自分のマークマンも見ながらのバックランをする姿勢には、常に駆け引きをしている様子が見て取れます。
オフェンスの選手が、
- シュートを打つか
- パスをするか
の選択肢を予測しているからこそ、パスが出た瞬間に即座に反応できたのでしょう。
勿論、元々のボールマンの選手が後方から追いかけているからこそ、プレッシャーを感じて判断が難しくなったことは言うまでもありません。
4、参考
このような場面、逆に自チームの選手がドリブラーであった場合には、どのような駆け引きが考えられるでしょうか。
先日、東京五輪への出場を決めた女子3×3チームの中心選手である山本麻衣選手の見事なパスがFIBAのSNSでも公開されていました。本稿の末尾に紹介します。
また、以前に紹介をしたギリシャ代表チームのカレイテス選手のバウンドパスも参考プレートいえるでしょう。
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株式会社アップセット所属。GSL(ゴールドスタンダードラボ)編集長として記事の製作、編集、各種のイベントなどを多数実施。近年は『Basketball Lab』にて記事執筆と編集、『バスケセンスが身につく88の発想 レブロン、カリー、ハーデンは知っている』・『バスケットボール戦術学』などで編集協力として関与。トーステン・ロイブル氏を講師とするEuro Basketball Academy Coaching Clinicでは事務局を務める。活動理念は「バスケットボールに情熱と愛情を注ぐ人の、バスケ体験の最大化」・「バスケ界にヒラメキを作る」。JBA公認コーチライセンスC級保有(2021年3月にB級を受講)
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