【梅原トレーナーのからだづくり哲学】食べるトレーニングを考えよう!「野菜の毛嫌いを消す料理(1)」
スキルアップ トレーニング 指導法 梅原 淳 育成法 食トレ
體を鍛える方法はバーベルを持って筋肉を刺激することだけではありません。筋トレや持久走をすることも当然必要であるし、また食事で體がつくられていることもあなたはよく知っているはずです。
それを考えようというのが、梅原レポートの「食べるトレーニングを考えよう!」シリーズです。
ミナギル體を育てるためのより良い方法を、今回も一緒に模索しましょう。
野菜嫌いの本音
野菜が嫌いっていう人いますよね。
男性はとくに、子どもの頃からまったく食べないといった人も多いんじゃないでしょうか。
本当は嫌いではなく、肉の魅力に取りつかれていてそればかりを食べたい、他のものは喜びを感じない、ってことかもしれません。
食べられないわけではなく、脳に快感がこないんです。それくらい脂や油というのは、脳への刺激が強いということでもあります。
やめられない♪とまらない〜♪の高揚状態となり、依存性があります。
同じ快感が野菜にあるかというと、まったくありませんよね。食べていて「ウマい!」「しあわせ〜♡」となることは、多くの人の場合においてきっとないでしょう。
だからそれと比べてしまって食べる気が起きないっていうのが、一般的な「野菜嫌い」です。
あえて選択はしない
でも現実的には、野菜を食べたほうが栄養素の観点からも消化吸収機能の面からも、體に大きくプラスであることは医学的事実です。
大好きな肉のマイナス部分を、野菜の酵素で中和できるってこともありますから、肉にゾッコンの人も一層の成長へ繋げる手助けとなります。
それを頭で知りながら、やっぱり食べたくない気分が強く出るのは、食べる快感が少ないからです。強制的に口に入るのなら拒まないが、自分から箸を伸ばす選択があるのならあえて食べようとは思わない、ということです。
つまり気が進まないってことですね。食べること自体は問題なくできるんです。
だったら強制的に食べてしまいましょう。
もちろん無理矢理そうするわけじゃなくて、「自然と口に入るような食べ方」になるよう少し工夫をしてみたらどうか、ということです。
いくつか方法を考えてみましょう。
味噌汁にする
まずひとつめは、日本食の大原則「お味噌汁」に野菜をたっぷり入れることです。
大好きな脂したたる肉の隣に、きんぴらごぼうや切り干し大根といった惣菜が添えられていても、まずそれらに箸は伸びません。でも味噌汁は野菜を食べるという感覚ではなく、汁物を飲むという感覚になります。
比較的いやもしかしたらなんの抵抗もなく、中に入っている食材ごとガブガブっと口に入るかもしれません。
本当に心から野菜が嫌いな人は、食材をひとつずつ掻き分けて食事をします。ハンバーグの中に小さく刻んだ人参などが入っていても、見つけ出して除けると思います。
それはもう別の次元になりますから、なにをしても無駄ですので諦めるのが賢明です。
ただ稚拙に毛嫌いしているだけの人は気が進まない程度のことですので、紛れていれば気にならずに食べるはずです。脳の快感の無さ、気分乗りの無さを取り除いてさえあげればストレスも消えます。
以前に高校男子バスケットボール部の保護者会で、お母さんたちと立ち話をしていたときもそんな話が出ていました。
あるお母さんは、いつも味噌汁をつくる際に野菜をどっさり入れるそうです。お皿に野菜の惣菜などがあっても手を付けない子どもでも、味噌汁なら飲むということでした。
食事を見直すきっかけにもなる
ただ、現代は定番の和定食のようなスタイルが薄れていて、家庭の食事で味噌汁がない場合もあると聞きます。
たしかに今は世界中の食が日本に輸入され、外食に限らず普段の食事においても似たような食べ方をしている人はきっと増えているでしょう。
私が選手から直に聞く話でも、そのような回答があります。
なにが良い悪いでは決してありませんが、活力ある生活、みなぎる人生を送るための最善を考えるならば、一般家庭の和食のかたちは優れた内容であることは間違いありません。
味噌汁という日本食の基本からしばらく遠ざかっているという人は、體づくりのための食事という観点から、見直してみるのも一考かもしれません。
さてもうひとつ、私のオススメ野菜めしがあります。
それはまた次回に。今日はここまでにします。
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(了)
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