【梅原トレーナーのからだづくり哲学】 トレーニングレポート速報「こんなサイドステップになっていませんか?その1」
スキルアップ ディフェンス トレーニング 動画 指導法 梅原 淳 練習法 育成法
私が横の動きを練習するときに、選手たちの多くがおこなう典型的なステップの癖があります。
今回も切り返しの動きを鍛えようと、細かい足でステップワークをおこなう鍛練をしたときに、その典型の一つになっている選手がいました。
フェイスブックでもこの動画を取り上げ、二つの動画を示しどのような違いを感じるかと問い掛けて、皆さまから様々な視点をいただきました。
私は投稿でこのように質問しました。そのまま書くと、ここで読む方には伝わらないと思いますので、少し補足して書き出します。
「二人を比べると脚の使い方が違うんですが、分かりますか? ヒントは、左の動画の選手は片脚で、右の動画の選手は両脚です。さてなにが?」
投稿では動画が左右に掲載されていたため、このように書きました。
では実際の映像を見てください。
◎「左の動画」と書いた映像
◎「右の動画」と書いた映像
あなたはどのような違いを感じますか?
SNSでいただいた御意見には、蹴り足の強い方と弱い方というものが多くありました。それはたしかです。その蹴り足とも関係して直したいのは、二番目の動画(fbでは右動画)の「両脚でのジャンプ・ステップ」です。
ここに映っている選手も少し良くなっているので、その動きがくっきり出てはいません。いまからする開設と映像を組み合わせて考えてもらえたら良いかと思います。
スライドを行う際によく見るのは、両脚同時に横へスキップをするような動きです。当該の動画も左右足が多少ずれてはいますが、基本的には蹴り足がなく両脚で横へジャンプ・ステップをするようにして動いています。
そのため、キックして進む・スライドするというよりも、着地・ストップを何度も繰り返しているような動きになっています。體がスライドするたびに下へ落ちていますよね。波打つように進んでいます。
これは両脚スライドの典型です。
本当ならば左右の脚、キック・フットとリード・フットはそれぞれ同時に別の動きをします。キック・フットは横へ蹴り、リード・フットは進行方向へ出すもしくは脚を上げるという動きになります。
この動きを覚え込ませるために、鍛練では少し大げさに行わせています。最初の動画(fbでは左動画)の選手は大げさにやっているので、キックする様子がはっきり見えると思います。
これよりもスピーディな切り返しとスライドをできているのは、たとえばこちらの動画です。
さらに上げ足(リードフット)をもっとスムーズにしたのがこちら。教えたことを活かして、自分で現実的な動きへと上達させています。
ではもう一度おさらいします。
左右の脚は常に別の動きをしますから、同時に二つの動きを行えるよう訓練が必要です。
それをうまくできない人が今回のようなジャンプ・ステップ、スキップ・ステップのような動きになっていることが多く、それでは動作が連続しないのでスピードが上がりません。
上がったとしても相手に細かいステップワークをされて揺さぶられれば、ついて行けず簡単に振り切られてしまいます。
プロ選手でもここは巧くない人も多く、さらなる上達を期待させる部分とも言えます。
どうでしょう、うまく伝わったでしょうか。
最後に、おまけでもう一つ。同じく蹴り脚の弱い選手でも、別のところに原因のある動画をアップしておきます。
あなたならどこに目を付けますか。これはまた次の機会に、改めて詳しく解説したいと思います。
ぜひ五感を広げてチャレンジしてみてください!
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