【片岡編集長のレポート】Switch DFで仕掛ける方法とは？

今回は,3men Automaticのスペーシングでオフェンスを狙う際に、Switchで対応されたケースを考えてみたいと思います。
PnR（ピック&ロール）への対応策としては様々なDF戦術が存在します。

インサイドの選手もアウトサイド選手のドライブをストップするDF練習を重ね、アウトサイドの選手も、インサイドのポストオフェンスをストップする術や経験を持っている際、Switchはオフェンスチームにスペースを与えない非常に効率的なDFであると言えるでしょう。

トーステン・ロイブル氏が牽引した男子代表チームはon Ball screenを駆使し、的確なスペーシングと連動性を武器とするチームです。
FIBA U18 Asian Championship 2018、U18男子代表チームと戦ったオーストラリア代表は、日本への対応策として徹底したSwitch DFで仕掛けてきます。

大型選手が揃うオーストラリア代表チームは、アウトサイドへのDFも非常に意欲的です。
日本代表チームのPnRに対して迷わずスイッチで対策をしてきました。
ここでは、いくつかのケースを紹介していきたいと思います。

＜解説＞
・（ボールサイドのコーナーに味方を配置する3men Automaticの形ではありませんが）日本チームのball screenに対し、迷わずにSwitchで対応してきます。
・チームとしてSwitchで対応する事を共通認識としている為、残りの3選手も必要以上にHelpには出ません。
これにより、スキップパスからのクローズアウトシチュエーションが発生しません。

・本来であれば、日本の「5」対オーストラリア「1」でサイズのミスマッチを突き、ポストプレーを狙いたい場面ですが、サイズのあるオーストラリア相手では、5番ポジション対1番ポジションではミスマッチになりません。

・アウトサイドの1番対インサイドの5番の1対1のシチュエーションですが、オーストラリア代表チームの大型選手はアウトサイドの動きにも非常に意欲的で、高い守備力を持っています。
日本チームは、なかなか単独で抜き去る事が出来ませんでした。

＜問題提起＞

それでは、このようなケースで、日本代表としてはどのような対応策を考えたのでしょうか？
一例としては、下記動画のようにSwitchしたDFを抜き去ってオープンシュートの機会を創出した場面があります。

＊ボールサイドのコーナーのDFがHelpに寄らず、無駄なスペースを与えていない事がオーストラリアDFの特徴です。
具体的に投げ掛けておきながら恐縮ですが、今回は、オーストラリア代表チームの対応策の紹介と、その分析として記事を終了させてください。
試合としては、52対88で敗戦しています。
打開策があるわけではありませんが、能力、機動力、サイズに勝るオーストラリアに対して明確な意思が読み取れる戦い方でした。
次号以降、日本の対応策について具体的に紹介してみたいと思います。

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