カッティングバスケの使いどころとメリット

オフェンス スキルアップ 練習法 関野 日久

カッティングを使ってチーム全体でリング近くのイージーなシュートを増やすというのは、チームバスケットを目指す学生カテゴリーにとって非常に理想的なオフェンス方法です。

今回は、カッティングバスケはどのような時に有効なのか、どういった点が有効なのかを解説していきます。

カッティングバスケの使いどころ

カッティングはボールマンの力だけでなく、オフボール選手が良く動くことに意味があります。

1on1で負けているマッチアップが多い

オフェンスでチャンスメイクをするためには、まず1on1が重要です。

ボールマンが1on1を突破することでカバーやローテーションが起こり、ディフェンスにズレができてノーマークができるため点が取りやすくなります。

他にもピックを使うなど、基本的にはボールマンからオフェンスは始まります。

しかし、逆に言えばボールマンのディフェンスが厳しい場合、オフボールの選手がチャンスを作りに行く必要があります。

その場合、オフボールでカッティングやスクリーンを使うことで、ボール技術や1on1の技術が高くなくとも得点のチャンスを作ることができます

また、そういったオフボールからのアタックが増えると、ディフェンスはカバーをしにくくなり距離を取って守る必要ができるので、ボールミートの際にズレを作り1on1がしやすくなるというメリットもあります。

相手のチームディフェンスが良くない

カッティングを使うとリングに近づく選手がいるため、マッチアップだけでなくリング近くを守っている選手の注意も引くことができます

また、マッチアップをかわしてリングに近づくことができればカバーディフェンスを引き出すことができるので、ボールマンへのカバーを減らすことや相手ディフェンスにローテーションやスイッチをさせることができます。

その対応が苦手なチームであれば簡単にミスマッチやオープンができるので得点チャンスが増えます。

センタープレイヤーがいない

センターやポストで多くプレーする選手が2人以上コートに同時にいると、リング近くでボールを持つことができ、そこからのチャンスは増えるかもしれませんが、スペースはどうしても潰れます。

逆に5アウトや4アウトで攻めるチームは、常にゴール下に大きなスペースがあるので積極的にカッティングを使いリング近くで流れるようにボールをもらうようにしましょう、

カッティングバスケをするメリット

カッティングバスケはいつ誰が点を取りに来るのかわからないという点が非常に魅力です。

得点の分散

1on1にこだわらない代わりに、カッティングした選手にチャンスが回ってきます。

1on1からオフェンスが始まる場合、得点のチャンスはまずはボールマンと考えられるのでディフェンスは守りやすくなります。

しかし、カッティングをチーム全員がすると、誰がいつ点を取りに来るのかわからないため守りにくくなります。

得点が1人に偏るチームよりも多くの選手に分散するチームの方が守りにくいのはバスケの定石です。

カバーディフェンスの崩壊

オフボールでも常に得点を狙った動きをしてくる、という意識をディフェンスに植え付けることができればディフェンスはボールだけでなく自分のマークマンも強く意識しなければならなくなります。

「だいたいそこにいる」ではなく、何をしようとしているかしっかり目視する必要があるため、どうしてもボールへの視野を切ったり、カバーのためのポジションだけでなく自分のマークマンを守りやすい位置をとったりなどのカバーディフェンスをしにくい状況になります。

そうなればボールマンのアタックも活きやすくなります。カッティングと1on1は相互に作用しています。

まとめ

今回はカッティングについて解説しました。

NBAでも特に強かったウォリアーズは、カッティング主体のバスケで歴代最高勝率を記録したこともあります。

そんな強いバスケスタイルの1つであるカッティングバスケの使いどころとメリットがお分かりいただけたと思います。

次回は、「カッティングバスケにはどのような力が必要か」について解説します。

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この記事を書いた人関野 日久関野 日久(セキノ ハルク)
関西1部リーグの大学を卒業後、現在は実業団でプレーしながらプレイヤーとしてのレベルアップを目指しています。このブログでは、高校・大学・社会人、それぞれのカテゴリーでのトップレベルの選手とのプレーの中で自身が経験した、バスケ選手としての高みに行く方法を発信していきます。
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