2019/05/21

【片岡編集長のレポート】On ball Screen（Pick&Roll）のDFについて

今回よりOn ball Screen（Pick&Roll）のDFについて扱います。

読者の皆様もご存知の通り、Show Hard、Swich、ICE（BLUE）、BLITZ（TRAP,RED）など、様々な守り方が存在します。

そして、これからも新しい戦術が開発されていくでしょう。

NBA、B.LEAGUE,欧州のバスケット、ナショナルチーム同士の試合を見ても、各チームが選択する戦術は様々。

対戦相手、自チーム選手の特性に合わせて戦術を選定すると共に、その遂行力が試合の命運を分けると感じています。

また、大切なのは、On ball screenに直接的に絡む2選手だけではなく。残り3選手を含めて全体で遂行する事です。

FIBAワールドカップ予選、リトアニア対クロアチアを基に、考えていきましょう。

■プレーの解説

・トップでのon ball screenに対し、リトアニアがFlat(平らなDF)からTrapを狙います。激しくボールマンにマークし、侵入を防ぎます。

・この瞬間、X2とX4が、ROLL（DIVE）する5のスペースを潰しています。及び、PF（4）へのマークも忘れていません。（＊）

・ゴールから遠ざかった①は、コーナーへとスキップパスを飛ばしました。

・X2は懸命なダッシュでクローズアウトをし、シュートチェックへと向かいます。

上記のケースについて、最終的にはクロアチア代表チームはオープンショットを打つ事に成功しました。

チェックが効いているので、ワードオープンにはなりませんでしたが、シュート機会としては十分です。

その為、DFの成功については意見が分かれるケースもあるでしょう。

Switchや、Underを使用する事で、より効率的に守る事を好むコーチもいると思います。

勿論、リトアニア側も、（＊）を貫くことでコーナーがフリーになるリスクは理解しています。

それでも、ボールマンに対して激しくマークをし、ROLL（DIVE）へのパスコースを遮断する戦術を選択し、そして遂行しました。

一試合を通じてゲームを分析すると、リトアニア代表は明確な指針と共にon ball screenの戦術を遂行している事が考察できました。

攻防に潜む駆け引きについて、また次回以降でご紹介できればと思います。

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