女子の腕立て伏せを鍛えよう(前編)【梅原トレーナーのからだづくり哲学】 トレーニングレポート No.114
こんにちは、梅原淳です。
今日は女子選手の腕立て伏せについて、アプローチしてみようと思います。
これについては以前、私のYouTubeチャンネル「梅原淳チャンネル*ぼくらの部活」でも一度取り上げたことがあります。
競技によっては女子でも簡単に腕立て伏せくらいできてしまうと思いますが、ここはバスケットボールそして主にジュニア期の選手たち向けに発信している場ですので、その点で言えば胸を張って「できる!」と言い切る女性は少ないでしょう。
だからこそ、ヒントを提示します。
なぜできないのか
あなたの率直な疑問は、どうして腕立て伏せができないのか?だと思います。
胸を床へ降ろす段階で潰れてしまう人、床へ付けてから上がれない人がいると思います。
そのどちらにも言える共通部分は、まず「体幹がつくれない」ことです。
例のごとくこれは曖昧な表現ですから、きちんと精確な言葉で言い直します。
体幹とはつまり、背骨と脚で構成される縦の太い柱であり、この体を支える真ん中の一本柱が弱い人は、いくら腕に力を込めても腕立て伏せは上がりません。
要するに腕の力では無いと言うことです。
これは意外な答えではないでしょうか。
実力のある選手でも・・・
腕立て伏せなのですから、腕の曲げ伸ばしを頑張って行うものだと誰もが思っています。
やってみればなおのこと、腕の力が無いなぁ・・・と実感したことでしょう。
でもそれが、そもそも捉えどころを間違っていて、あなたは「足腰が弱いから」腕立て伏せが上がらないのです。
先日、大学生選手をレッスンしたときの映像を観てもらいましょう。
彼女は関東一部リーグに所属する選手で、一目瞭然で素晴らしいアスリートの体型をしていますよね。見た目どおりに筋力もあります。
身体が上がるには上がるのですが、このとおり、体幹を持ち上げるのに苦労しています。
たった数回で、どうしてこんなに良い体つきの選手がプルプルしてしまうのでしょうか。
誰も言わない視点
これはまさに体幹(一本柱)が崩れていることに原因があります。
腕の力じゃなく背中、もっと言えば下半身の固定が弱いために支えが無くなり、全体重が腕に掛かります。全身のシルエットとして腕というのは細いですから、そこだけで全部を支えてさらに動かすというのは至難の業です。
じつはあなたの体でこのようなことが起きていて、でもみんなそれを言わないし、本当はほとんどの人が気づいていません。視点がそこへ向いていないのです。
もうひとつ観てみましょう。今度は高校生です。
彼女も体つきはガッチリしていますが、やはり上がる際に胴が不安定でどこか力が逃げている印象がありますね。胴体がくにゃっと抜けてしまいます。
背骨と骨盤のところの一番重要な部分がピタッと安定させられません。
そういうときには、まず固定力の弱い箇所を訓練します。
この支えができるようになれば、膝が曲がったり背中が丸まったりすることが無くなりますから、腕への過剰な負荷を消して体を持ち上げられるようになります。
さらに、もうひとつのポイントがあります。
それは次回で解説しましょう。
(つづく)
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