【梅原トレーナーのからだづくり哲学】練習時間について考えてみる(1)
※お知らせ
こちらの記事は、新型コロナウイルス感染が広がる前の出来事を執筆した記事となります。
私はコーチの立場として、あまり長い練習は好まない。20年近くの経験を経て、時間の一定量から先は練習を続けても成果が期待できないというのがわかった。
最近はできる限り内容を詰めて、濃くそしてハードに集中的な練習を試みている。というよりも、そのように進めていくと必然的に時間が縮まった。
4時間だったものが3時間半になり3時間になり、今ではときに2時間半と90分も短縮することがある。
これは精錬であって、決して手を緩めたとか楽をするということではない。
凝縮と整理が行われて、より中身の濃い生産的な時間だけを残そう、使おうと取り組んできた結果である。
実際に必要な時間
結局のところ、時間が長くなると頭や気持ちを集中させることができなくなる。長引くことを計算して、ハードに取り組むこともできなくなる。
なんとなく時間の長いほうが負荷を掛けられると思ってしまうが、じつは頑張らなくなって唯々間延びするだけの事が多い。
成果を期待できない、時間を埋めているだけの無気力な練習を私はたくさん見てきた。コーチとして自分がそうしていたこともあると思う。
様々に試みてきた結果、私が提示する練習を精力的に全力で行うと、それに要する実際の時間は2時間から2時間半であると知ることができた。
もうこんな時間
ただし、もうちょっと時間が欲しいと思うこともある。
練習中にふと時計に目を向けると、あっという間に時間が過ぎていて「もうこんな時間か」と、足らなさを感じるときがある。
そのときには30分程度伸びるから、それでちょうど3時間になる。
それ以上はほとんどしない。いや、できない。
実質時間の内容を薄めないようにする
練習の中身を説明している時間や休憩、皆で話し合う時間、さらに準備や片付けなどが増えることはある。
多くはそのような部分に時間を割くことで全体の時間が長くなっている。それで時計を見たときに「えっ….」となるのであり、実質的な時間はやはり2時間くらいだろう。
行動を迅速にし、話をできるだけ短くまとめるように努めて、全体の時間が伸びないように今は心掛けている。実質の2時間を濃くするためである。ここの効果・成果が薄まっては何にもならない。
できれば実質の時間に付属がたくさん増えて長くなるよりも、全体時間を決めてしまってその中で収めるように工面するほうが良いと私は考えている。
本質的な問題はなにか
この練習時間の問題は、全国のスポーツ現場で悩まれているところだと思う。
短絡的に良し悪しは決まらない。没頭していつのまにか時間が経っていたということもあるだろう。意欲が止まらなくいつまでも手が動き続けるといった経験は、誰しもあるはずだ。
この場合は間違いなく大きな成果を得る。
また短いことが良い、のでもない。実質的、合理的な時間の長さがあってむやみに多く使えば良いのではない、ということであるから、もし楽をしたい、頑張りたくない、手抜きしたいと怠けるだけならば、それは時間を短縮する意図がまったく違う。
そのような理由での短時間練習ならば、当然実りはない。
本質は中身であって時間の問題ではないことを正しく認識したい。
その上で本当に必要な時間的分量はどのくらいなのか、今の練習時間で適当なのかを再検討してみることは意義があると思う。
私の場合を申し上げれば、一般的な中高生のバスケットボール部において、前述のとおり、現在のトレーニング内容の組み立てだと目一杯體を動かし続けて1時間半から2時間ということころである。
選手が集中して力を発揮できるのもこれくらいだ。
あとは先ほどの付属があれば、全体で3時間程度の練習時間となる。
どう変えていくか
となると、この時間内に収まらないような練習内容とか、負荷を掛けたい場合にきっちり追い込めないとしたら、その日の練習は不完全燃焼ということが言える。
コーチは時間内で最善を尽くす方法を考える必要があるだろう。
時間が多くても短くても成長をみせるチーム・選手がいて、反対にどうであっても伸びないチーム・選手もいる。
それらの特徴を少し見てみようと思う。不肖私のこれまでのわずかな経験であるが、いくつかのケースを見てきたので、この機会にあなたと共有してみたい。
(次号へ続く)
よく見る光景は環境。長時間にわたり練習をできる環境だと、長々とは使うが薄い。成果も少ない。短い時間しか練習できない環境だと、大切にして工夫するから成果が大きい。制限されているところのほうが結果を出していたりする。
没頭して気づけば長くなっていた、という意外は、長時間の練習に意義はないと断言できる。
(了)
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