【片岡編集長のレポート】On ball Screen(Pick&Roll)での守り方2
前回に引き続き、On ball Screen(Pick&Roll)での守り方について、FIBAワールドカップ予選、リトアニア対クロアチアを題材に考えていきたいと思います。
前回では、下記動画&下図のようにコーナーへスキップパスが飛び、クローズアウトシチュエーションの中でキャッチ&ショットを打つに至るまでのプロセスについて説明をしました。
ここで重要になるのが、リトアニアDF側の役割分担です。
前回記事の末尾に「リトアニア側もコーナーがフリーになるリスクは理解しています。」と記載しました。
コーナーへとスキップパスは飛んでいますが、X2にとっても想定済み。
直ぐにコーナーへ向かって一目散にダッシュをしています。そこに迷いはありません。
また、X5とX1の2名でのボールマンDFの圧力が効いている為、ボールの移動速度はそこまで早くありません。
つまり、X2にとっては戻る時間が存在するという事です。
◇この局面における役割分担の考察
a,X1とX5の役割(黄色のサークル部分)
・①のリングへドライブや、ドリブルからの3Pシュートを防ぐ
・スクリナーのROLL(DIVE)については、残り3選手へカバーを任せる。
ここでは、スペーシングの関係上、X2とX4が対応をする。
ただし、コーナーへのスキップパスについて、鋭いボールでボールを移動させてはいけない。
b,X2とX5について・・(B)
・(A)の前提でon ball DFを遂行する際、リスクとなるのは5番のROLL(DIVE)である。
この際、リング近く(紫のエリア)へのパスコースについては、X2とX4で潰す。
チャンスがあればパスカットを狙うと共に、ゴール下でのeasyポイントを絶対に許さない。
*PFポジションの選手が3Pシュートを得意とするケースが多い。リング中央もケアするが、4番も安易にフリーにしてはいけない。X2とX4で連動をして守る。
・その際、コーナーへのスキップパス(緑の部分)は瞬間的にノーマークになってしまう事は構造的に避けられない。
しかし、ボールマンの位置とコーナーとは最も遠い位置関係にあり、かつ、X1とX5は激しプレッシャーをボールマンに与えている。
コーナーへ山なりのボールが飛んだ際には、X2がクローズアウトでシューターを苦しめる。
→aとbの約束事を徹底する事で、相手チームの自由を奪う。
ひいては、ショットクロックの残り時間を奪い、最終的にはタフショットを打たせる。
◇まとめ
上記の考え方や責任領域を念頭に、是非、上記の動画をもう一度見ていただければ幸いです。
ボールマンの自由を奪くべく、Show Hardをした際に発生する避けられないリスクとしてROLL MANへの対応があります。
しかし、時間的な猶予、クローズアウト、ショットクロックを念頭にDF戦略を構築する事で、相手オフェンスの選択肢を潰すことが可能です。
最後に、実は、上記の役割分担について、もう一つだけ、見逃されがちですが、絶対に欠かせない重要な項目があります。
それについては次回以降で案内していきたいと思います。
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