【小谷コーチのバスケットボールを分析しよう！】FT%からファウルの選択を判断する

こんにちは！小谷究です。

私は現在、流通経済大学スポーツコミュニケーション学科で助教を務めています。

また、同大学バスケットボール部を指導しています。

このメルマガでは、バスケットボールを分析する方法について一緒に勉強して行きましょう。

 

前回はワンマンブレイクの場面でショットへのステップを踏み初めているプレーヤーに並走してディフェンスしている状況やボールマンにゴール下の良いポジションをとられてしまった状況などの相手チームのプレーヤーに得点される可能性がかなり高い場面でボールマンの「FT%」が5割を切る場合にファウルをする選択肢について紹介しました。

一方、ボールマンの「FT%」が5割を超えている場合にファウルをしてしまうとフリースローを2本決められ、さらに個人とチームファウルを加算してしまう可能性が高くなります。

ファウルをせずに2点を相手に献上するよりも悪い状況を招きかねません。

ましてや、ブログドンや金丸のような「FT%」が9割を超えるプレーヤーであれば、ファウルをしないほうが賢明でしょう。

ただし、ブログドンや金丸でも「FT%」は9割程度でありフリースローを100%決められるわけではありません。

もしかするとフリースローを外してくれるかもしれません。

接戦のゲーム終了間際にこうした状況が訪れた場合にはブログドンや金丸であってもファウルを選択しなければならないこともあります。

【FT%からファウルゲームにおいてファウルすべきプレーヤーを判断する】

相手チームのプレーヤーに得点される可能性がかなり高い場面の他に「FT%」が関わる場面としてファウルゲームがあげられます。

ファウルゲームとは、ビハインドでゲーム終盤を迎えた際に、意図的にファウルを犯す戦術になります。

相手のオフェンスになったらすぐにファウルをして、フリースローを打たせることで、相手がオフェンスにかける時間を短くし、少ない残り時間でもなんとか勝機を見いだそうとするものです。

そのため、ファウルゲームでは、相手チームがフリースローを外すことを期待します。

相手チームがフリースローを高確率で決めてしまうと、なかなか勝機を見いだすことが難しくなります。

そこで、スローインの際に「FT%」が高いオフェンスプレーヤーには、激しくディナイをして、ボールを受けさせないようにします。

一方、「FT%」が低いオフェンスプレーヤーに対してはルーズに守り、ボールを受けさせるように仕向けます。

スローインのボールをレシーブしたところでファウルし、「FT%」が低いオフェンスプレーヤーにフリースローを打たせることで、フリースローを外す可能性を高めます。

このように、「FT%」からファウルゲームにおいてファウルすべきプレーヤーを判断することができます。

 

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