【梅原トレーナーのからだづくり哲学】トレーニングレポート No.159「自分を低く見積もっている選手は多い」

トレーニング 梅原 淳

これは精神性の話ではありません。

競技力を伸ばそうと肉体を鍛えるとき、限界を引き出さずして適したトレーニングは行えません。

本当は10の力なのに5しか出ていない人がいます。それだと5の位置からスタートしても成果としては7とか8となり、それは「伸びたような、伸びていないような」という印象をつくります。

前よりは上手くなった、でもそんなもんか・・・

なんてことがありませんか?

じつは多くの人がこれで、本当の力はすでに10だからです。

トレーニングしているんだけど・・・

時点のトップ・パフォーマンスを出せている人は、ほんの一握りです。そういう人はメキメキ伸びて、その競技の最上位に行きます。

ヒエラルキーの半分から下にいるほとんどの選手においては、練習してもそこそこにしか伸びなくて、その理由は能力を潜めた状態で鍛えているからに他なりません。

正しい意味において、鍛えているとは言えないのです。

みんなここを見誤っており、合理性や効率的な練習方法を重視していますが、そのわりに上達しないままである理由は、最大を引き出さないままトレーニングしているからです。

本当にその練習が適した内容なのか、また伸びをつくれる負荷なのか、それはいまの最大を知るからこそ正確なのであり、多くの場合は残念ながらミスマッチしています。

だから「やっているのに伸びない」のです。

無意識の抑制で伸びていかない

フットワークやウエイトトレーニングなどで成果を出している人を模範としても「あのチームと同じことをしているのになぁ?」と首を傾げるのは、自分の全力を見つけられていないからです。

そんな選手やチームは、まず眠った力を引き出すことが先です。合理的な練習よりも、ハードに行うことが1番目なのです。

感覚としては全力でも実際には「全力のつもり」なので、内容と運動量でハードな練習を行い今の時点でどこまで表現できるかを知り、そこから真に必要な合理性が判ります。

私の経験上、スポーツ現場では力を出せていないことによる伸び悩みが圧倒的です。出せているのは三角形の上のほうの選手たちであって、さらにそこでもより頑張れる選手と程々でプレイしてしまう選手がいます。

競技人口の大半を占める半分から下の層では、現時点の運動能力のてっぺんを知らないまま、自分の力を過小評価していることが多く見られます。

それを受け入れてしまっているので、セーブしている気すら本人には無く、これが上達しない真の原因です。

試す価値はあります

トレーニングの内容が合理的で適正であるかは重要ですが、まずは自分の出せる力を知ることです。いまの能力は10なのか8なのか、本当のレベルを知らない人まま練習をしている人がたくさんいます。

ここの順番が反対になっていることが、内容は正しいのに伸びない原因かもしれません。

やっているのに良くならない、そのような悩みを抱えている人はどうぞヒントにしてみてください。

もしかしたら、すでにあなたはもっと高いレベルで運動できるのかも?

隠れた力に期待しましょう。

それでは今日はここまで!心から応援しています!

(了)

この記事を書いた人梅原淳梅原 淳
運動技能を向上させる専門家として、またバスケットボールでのファンダメンタル・スキルを教えるコーチとして全国各地に出向いています。またその活動から得た日々の思考や発見を、YouTubeなどSNSを活用して情報配信しています。このコーナーで扱う内容は、それらSNSでは記さない一歩踏み込んだ情報として、トレーニング実践レポートをはじめ自分の育て方、大人の再教育、子育て、健康づくり、みなぎる食事など、あらゆるジャンルをテーマにお届けします。

 

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