【梅原トレーナーのからだづくり哲学】あまりにも風邪をひきすぎる生徒たち
これを書いているのは2024年2月8日、私は現場仕事を中心としながら、わずかに本レポートのような執筆もしています。
今日も本来は地元埼玉で高校生のトレーニングが予定されていたのですが、数少ない部員のうち3名が欠席しているとの連絡が入り、前日のうちに早々の日程変更を決めました。
さらにその前の日に訪問した学校でも、高校2年生が半数、1年生も3分の1ほどが部活を休みました。
このチームでは「代わる代わる小さな集団で感染して休んでいて、それを終わりなく延々と繰り返している」と監督が頭を悩ませています。
たったふたつの身近な事象を言っているのではありません。
同じケースが全国のチームや学校で起こっており、しかもたった今だけの稀なものではなく、振り返れば昨年末も、その少し前の夏も、1年前にも同様のことが起きています。
つまり、ずっと風邪をひいているのです。
感染症についての法律「感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)」において、感染力や重篤度から分けた5分類のなかでもっとも軽い5類にあっても、インフルエンザやコロナなどに罹ると、最低5日間は自宅療養となります。
つまり風邪を移さないよう、他人との接触を減らす対策を講じているものです。
それでも結果は次々と感染していき、一気に皆が罹るか、長い時間を掛けて順番に罹っていくかの違いだけであり、多くの学校で当然のようにして感染症が流行しています。
ちょっと待ってください。
これは流行なのでしょうか。
春も夏も秋も冬も、去年も今年も、時節と年代など関係なくずっとこんな調子です。
私は2月初め、あるチームで「まだ咳が出るので見学します」と報告を受けた生徒に、「昨年は何回ほど風邪に罹ったか?」と尋ねました。
その生徒は少し考えて「4回」と答えました。そうなると今回を入れてこの1年間で5回もウィルスに感染し風邪をひいたということです。
いまは薬を飲めばすぐ熱が下がるし、長くても数日で1週間などは稀です。
それなら5回と言っても365日のうち多く見てもせいぜい20〜30日あたり。具体的に数字で見ればこの程度です。
しかし、5回も風邪をひいた印象として、このように考える人がいるでしょうか?
風邪をひくということが、あまりにも当然で気に留めない感覚であるのなら、それはいつか大きな病気をもらうことになります。
薬を飲めば熱が下がる、何日かすればすぐ治る、皆が罹っている、そういう思いがあるのかもしれません。
ただ重要な事実として、病気に罹りやすいからだであり、しかもそれを軽んじていることは大変なリスクです。
全国で生徒の話を聴きながら、私は心の中で「いったい、君らはいつ健康なのか?」と心配ばかりが膨らんでいきます。
そんなに簡単に風邪をひいていいものか、すぐ治るからと言って頻繁に高熱で寝込んでよいものでしょうか。
自分の体をあまりにも雑に扱いすぎのように感じるのです。
もはや流行でもなんでもなく、不用心さと病弱さに赤信号が点っていると懸念しています。
もっと体力をつけて、からだを丈夫にしましょう(免疫力の意味です)。
食べる物を大事にして、体を中から温めることが確実な手段です。
薬ですぐに治ることを当てにしてはいけません。
また、不潔は体内の環境を悪化させます。衛生面に気を向けるべきです。
マスクや消毒のことを言っているのではありません。
これも薬と同様、本質から目を背けて場当たり的に対処しているに過ぎません。
体を清潔に保つ行動を、日常の小さなところから整えるのです。
この一年はウィルスによる風邪のループに陥ってきました。
ここから先は果たして無くなるでしょうか。それならば「流行」でしょう。
しかしいまの状況を見れば、延々と繰り返される無限のループが確実のように思えます。
それをどうにか止める努力を、皆でしませんか?
ご自身ででき得ることがもっとあるはずです。
無防備にせず、日頃からエナジーのみなぎる体をどうぞ養ってください。
(了)
運動技能を向上させる専門家として、またバスケットボールでのファンダメンタル・スキルを教えるコーチとして全国各地に出向いています。またその活動から得た日々の思考や発見を、YouTubeなどSNSを活用して情報配信しています。このコーナーで扱う内容は、それらSNSでは記さない一歩踏み込んだ情報として、トレーニング実践レポートをはじめ自分の育て方、大人の再教育、子育て、健康づくり、みなぎる食事など、あらゆるジャンルをテーマにお届けします。
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