【梅原トレーナーのからだづくり哲学】トレーニングレポート No.188「動作要素を中心にしたからだづくり」

スキルアップ トレーニング フィジカル(身体) 梅原 淳

こんにちは、梅原淳です。

私が選手に勧めるからだづくりは、より上手な動作を身につけることを目的としたものです。

普通なら、筋肉を強くまた大きくすることを目指し、それが「からだをつくる」という意味になります。

だからウエイト・トレーニングをはじめ身体にアプローチする鍛練はみな、筋力、スピード、クイックネスといったものを得るまた向上させるための種目がチョイスされます。

長年、10代選手の成長に尽くしてきてありのまま実感するのは、動作を理解できる人は案外に多い、ということです。
そしてそれを習得することも、皆ちゃんとできます。

できる人間はできる、できない人間はできないという分け方で、そこの成長には目を向けず、安易に筋出力をベースとした能力アップを目指す方法は、多くの可能性と機会を見逃しています。

教えればちゃんと運動が上達することを、少なからず私が見てきたこれまで20数年間の選手たちが証明しています。

からだづくりの目的を、筋肉を太くするとかそれでパワーが上がることだけに終始せず、動作の器用さと正確さを身につける訓練として行えば、あなたの運動技術はまだまだうんと伸びるかもしれません。
重いものを持って筋肉に力を入れる、全力で走ってゼーゼーと器官を苦しくして追い込む、そういった強い負荷による発達に留まらない、もっと別の有効な目的と手段を持ちませんか。

ウエイト・トレーニングもフットワークも、ボールを持った技術練習でも、強い負荷以外の負荷の掛け方を入れてみましょう。

私は腕と脚の動かし方、背骨の動かし方やバランスの保ち方、リズムの作り方、力の抜き差しのうまさ、そういった技術力という目的をトレーニングに加えています。

からだの使い方を訓練する取り組みです。
ウエイト・トレーニングを行う際にも、単に種目のフォームという意味に収めず、より上手な力の出し方やそれを発揮するための良い体勢やタイミング、手足の入れ替えといった運動技術を要する種目をつくっています。

運動の難しさにチャレンジするトレーニングということです。

動画を入れておきますので、あなたも現在のトレーニングに少しアレンジを加えて、さらに良い取り組みにどうぞされてください。

動作を重視したからだづくりは、本当の意味で自分の範疇(限界)を超えていくことに寄与するでしょう。

(了)

この記事を書いた人梅原淳梅原 淳
運動技能を向上させる専門家として、またバスケットボールでのファンダメンタル・スキルを教えるコーチとして全国各地に出向いています。またその活動から得た日々の思考や発見を、YouTubeなどSNSを活用して情報配信しています。このコーナーで扱う内容は、それらSNSでは記さない一歩踏み込んだ情報として、トレーニング実践レポートをはじめ自分の育て方、大人の再教育、子育て、健康づくり、みなぎる食事など、あらゆるジャンルをテーマにお届けします。
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