オフェンスIQを高めよう②

スキルアップ 関野 日久

前回オフェンスIQについて解説しました。オフェンスIQが高ければバスケの幅が非常に広がり、逆に低ければチームとして試合を取りこぼすことも増え、個人としても試合に出ることが難しくなります。今回はオフェンスIQの高め方について考察していきます。

 

オフェンスIQを高める方法〜座学編〜

IQとは頭脳のことです。ハンドリングやフィジカルのように身体を動かすだけではなく知識を深め、実践するというプロセスが必要になります。

 

ロールモデルの鑑賞

まずは自チームの理想のバスケットを視覚で認識しましょう。ほとんどのセットプレーなどの動きはトップカテゴリーで体系化されたものが各カテゴリーで利用されています。成功。失敗それぞれの形やパターンをオフェンスのみの動きと試合でのディフェンス付きの映像との双方を見ましょう。作戦板や自分たちの動きだけで確認するよりもハイレベルな映像を見ることの方がイメージしやすく、理解度は高まります。また細かいパスフェイクやスクリーンの向きなど、プレイヤーが工夫して生む動きは指導者が細かく指示することが難しい部分でもあるので試合映像を多く見ることが大切です。

自チームの映像鑑賞・ミーティング

モデルとなる映像を鑑賞し、自チームでそのプレーを試してみて初めて自チームの映像を鑑賞します。どういったケースで上手くいくのか、もしくは失敗するのかをチーム全員で共有します。さらに細かいケースでお互いにどのように動いて欲しかった、ここでパスが欲しかった、などを要求しあいます。そういったミーティングを重ねることで試合中に考える習慣がつきます。

バスケットのセオリーの理解

戦術が多様化し、正解のプレーが複数ある近代バスケですが、いわゆるセオリーというものはあります。ドライブが始まれば逆サイドのコーナーやウイング、ダンカースポットを埋める速攻の走るレーンやタイミングなどタイミングによっては取るべき動きが確定しているケースもあります。そういったセオリーを理解しておかなければカテゴリーが上がった際に苦労することになるでしょう。

闇組に動けばいい、ということはほとんどなく、味方に予測しやすい動きや戦術上決まった動きは確実に頭に入れておく必要があります。それらは試合での失敗を通して学ぶこともできますが、あらかじめ理解するように努めた方が吸収は早いでしょう。

オフェンスIQを高める方法〜練習編〜

次に、先述のことを頭に入れた上で身体に染み込ませる練習方法をご紹介します。

 

ハーフコート5メンパス&ラン

5人で行うパス&ランの練習ですが、セオリーとしてよく使われるトップ・2ガードポジション・ウイング・コーナー・ハイポスト・ローポストのいずれかを埋め続けるようにします。自分の味方がどこにいるのか、どこのポジションが空いているのかをランしてなるべく早くコート全体を確認して動きます。最初はドライブは抜きでパス&ランのみで、慣れてきたらドライブも含めて合わせポジションも意識して行うことでより実践的な練習が可能です。

フルコート5メン

速攻はワンマンや2対1など人数が少なければそれほど気にすることはありませんが、人数が増えれば増えるほど難しくなります。とにかく速く走ることだけでなく、あえて遅れて走ることや的確にアウトナンバーをつくレーンを走るなど、やるべきことは多くあります。

具体的に練習方法としてはあらかじめエントリーによって区別できる5人での速攻のパターンを複数個練習しておきます。その後、5人がランダムなポジションでディフェンスリバウンドから速攻を行います。ガードの動きに反応し、周りは適切な動きを取ることを速い展開の中でできるようになれば2メン、3メン、4メンの様々な場面でアウトナンバーを利用したブレイクを展開できるようになります。

 

おわりに

今回はオフェンスIQを高める方法について思考力、知識を高める座学と実践力を高める練習、どちらも大切です。またチーム内だけでなく対外試合でしか掴めないものも多くあります。多くの経験をもつことを大切にしましょう。

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