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【片岡編集長のレポート⑤】Off Ball Screenを駆使してチャンスを作るオフェンス戦術

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今回は、U-18アジア選手権(2016)、U-19男子ワールドカップ(2017)、U-16アジア選手権(2018)の男子代表チームにおいて、トーステン・ロイブル氏が用いていたBaseline out of boundsプレーを紹介します。

筆者が、同HCの試合を数多く観戦している事は以前にも記載した通りです。数多い観戦歴の中でも、このプレーは、ある種のトリックプレーとして機能しています。

ミドルレンジのシュートが得意な選手のキャッチ&シュートや、クローズアウトシチュエーションを創り出すことに成功しています。

まずは、良い例からご覧ください。

次に悪い例をご覧ください。

 

・図のようにスタートします。3番の位置に3Pシュートの上手い選手を配置。反対最後に、いかにもスクリナーの様子でPF、Cの選手を並べる事が重要です。

・3番の選手がボールをレシーブしてプレーがスタート。1の選手がトップでパスコースを作り、一度ボールを上にパスします。

 

・1番にボールをパスした3番に対し、2番がスクリーンをセットします。3番は4・5番の並んでいる反対サイドを目がけてオフボールで動きます。

・その隙に、1番は、いかにも3番の向かう黄色いエリアにパスを出すべく、ドリブルでアングルを変えていきます。

 

・3番が2枚のスクリーンを使った瞬間、多くの場合、スクリナーのDEFがスイッチ、またはShowで黄色いエリアのパスコースを消しにかかる場面が目立ちます。

・その隙を狙って、5番の選手が斜めにフラッシュを試みます。

FTライン付近、多くの場合にシュートの得点期待値が高いエリアでミドルシュートを打つ事に成功します。

U-18~19男子代表チームでは、このシチュエーションで増田選手がシュートを打つ場面が目立ちました。

 

※勿論、この場面でX5の選手がshowをせずに、元々のマークマンである5にマークをすれば3番のシューター選手がボールをレシーブしやすくなります。

スイッチで守ってきた際には、ショットクロックの残り時間にもよりますが、ミスマッチを狙ったオフェンスが有効になると思われます。

 

<ポイント>

・3番の位置に、チームで一番の3Pシューターを配置する。

・4・5番が並んでいる際、「ミドルシュートの決定力が高い選手」または「オフボールのディフェンスに難のある選手にマークをされている選手」を2枚のスクリーンの上部に配置する。

・1番の選手が、いかにも3番へパスを出すような素振りでポジションを変える。

※公開動画の1つはGood Shotに持ち込めずにボールを失っています。

 

ボールをレシーブした瞬間のクローズアウト(ディフェンスがボールをキャッチした選手に対して守りに来る動き)に対して、シュートを打てる状況なのか、カウンタードライブを試みる状況なのかの判断力も非常に重要な要素です。

 

 

<まとめ>

本プレーは、On ball Screen(ピック&ロール)をオフェンスの主たる戦術とするトーステン・ロイブル氏のシステムの中にあって、Off Ball Screenを駆使してチャンスを作るべくデザインされたプレーであり、ある種、異彩を放っています。

筆者は、3Pシューターが反対サイドに移動する動きに対してスイッチやショウを誘発して、PF/C選手のシュートチャンスを作ろうとする動きに鍵があると感じています。

レギュラーオフェンスの中で、インサイド選手のサイズに恵まれない日本チームの起点はウィングプレイヤーになります。

その為、相手チームのディフェンダーにもウィング選手の脅威が脳裏に焼き付いているのではないでしょうか。

2016年シーズンで使用したオフェンスシステムにあるにも関わらず、2017年ワールドカップで使用した際にも、多くのチームが対応に困惑していたことが印象的でした。

実力が拮抗するチーム同士の対戦では、一つのファール、一つのシュートが命運を分けるだけに、特殊性の高いセットプレーをチームの武器として持つ事の有効性を感じています。

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