【指導者】選手が成長するための声のかけ方とは
あなたは、選手への声のかけ方について、悩んでいませんか。
伸び悩んでいる選手や、言ったことが伝わらなかった時、「なんて言えばいいんだろう」「これで良いのだろうか」など、選手のことやチームのことを真剣に考えているあなただからこそ、次から次へと悩むことが出てくると思います。
実は、選手を信じてあげること、それをありのまま伝えることで解決できるんです。
今回は、ミニバスを指導する筆者が成功した声の掛け方をご紹介したいと思います。
まだ下手だから
一見するとひどい言葉のようにも思えますが、「まだ」というところを強調することで「大きな伸びしろ」があると伝えます。
つまり、「君たちは上手になれると信じている」そう伝えることによって子供たちは期待に応えようとしてくれます。
以前、選手がリング下のシュートをよく落とす、という話を書かせてもらいました。
その時に選手たちはどうしていたかというと、弱々しいシュートを放った後にボーっと見ていました。
当然、入りもしないシュートはあっさりと相手のディフェンスリバウンドへと姿を変え、速攻であっという間に2点となるわけです。
その頃、私が子供たちに毎日のようにかけていた言葉は、
『下手なのは知っているよ。君たちはまだまだだから、何回落としてもいいから入るまで打っておいで』
でした。
初めてその言葉をかけた時には、子どもたちに安堵の表情が見えました。
後で聞いてみると、「落としてもいいと思ったら気楽になった」ということでした。
つまり、リング下を落とすのはマズイと子供たち自身が思っているのです。
これは、ミニバスのない中学校でも高校から始めた選手にも言えることだと思います。
入るまで打つ
『落としてもいいから入るまで打つ』
こすぐにできることではありません。
やはり、打った後にボールを眺めてしまうクセを変える必要があるので、できるようになるまで伝え続けなければなりません。
試合やゲーム形式のたびに言い続けて、オフェンスリバウンドに向かう習慣をつけるようにしていきます。
忘れてはならないのは、オフェンスリバウンドを取ってシュートを打った時には必ず褒めることが重要です。
「落としてもいい」と気楽になった選手は、自分が落とすことを認識し始めています。
落としたシュートを拾いに行ったり、逆サイドの選手がOFリバウンドを取ったりしたときは、全力で褒めてあげてください。
『それでいいよ!』『2本目3本目のシュートが打てたね!』
一度立ち止まって振り返る
繰り返し言い続けていると、オフェンスリバウンドに向かうクセが付いて、何本目かででもシュートを決められるようになってくるでしょう。
そうなってきたらステップアップです。
今までを振り返って、
- まったく入らなかったこと
- 1本打ったら眺めていたこと
- 連続して打てるようになったこと
- 連続でも落としていたこと
- 打ち続けたら入るようになってきたこと
これらを再認識させてあげてください。
自分たちが成長してきたことを確認できて自信にも繋がります。
これは、あなたと選手が一緒に頑張ってきた成果なので必ず振り返ってください。
急にハードルを上げる
ここまできてから筆者が行なった戦略があります。
ある強豪チームとの練習試合で、言うことを変えました。
それは…
『もうそろそろ一発で決めてきて。君たちは十分その力を持っているから。』
そう伝えました。
実際には、何回かに1回それができれば儲けもんですよね。
やはり選手たちも、『えっ!?』と驚いた表情を浮かべました。
ですが、本当に驚いたのはこの後でした。
その日の試合で、選手たちはほとんどシュートを落とさなかったんです。
果敢にシュートを狙い、クセ付いたリバウンドにも飛び込み、ほとんど落とさなかったんです。
リング下はもちろんミドルシュートさえも、かなりの確率で決めてきました。
とは言っても、その日はでき過ぎで、これが常にできることはありませんが、結果として実を結んだ1日になりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
筆者が実際に成功した、選手への声掛けをご紹介しました。
思った以上の成果になりましたが、指導者が選手を信じ続けることは、とても大切なことですよね。
1つ1つを褒めることを忘れず、少しずつステップアップしていってください。
ポイントは、選手を信じていることと、それをきちんと伝えることだと思っています。
ぜひ、指導の参考にしてみてください。
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