自主性を育てる指導理念とは?
FROM
バスケットボール事務局
人は、誰もが一様に変化を嫌います。
変化に対して不安に感じ「失敗」や「後悔」といった
マイナスの方向へ物事が向かうことを嫌うためです。
金田先生も古武術と出会い、その動きに驚きを隠せない中、
導入に関してご自身の中には、「葛藤」があったとお話されています。
それもそのはずです。
金田先生は、高校バスケットボール界の名門、京北高校を経た後
筑波大学時代に進学しその活躍は多くの関係者に注目されました。
その後、当時日本リーグ2位であった
東芝の実業団チームに入団後、シューターとして活躍し
チームを日本リーグ2位まで導きました。
こういった経験から当時の金田先生の中で
“古武術”の動きを、どこかで信じられずにいました。
自分が今まで行ってきた「バスケットの動き」とは
まったく異なり、今までの運動理論では説明できないためです。
ですが、実業団を経て、数多くのトップレベルの
バスケットを経験してきた金田先生だからこそ
「今の現状のままでは、勝ち上がることができない…」
と感じたことも事実でした。
しかし、古武術の導入は、厳しい練習に
ついてきてくれた生徒たちの
今までの努力を水の泡にしてしまう可能性があります。
「どうすればいいんだ…」
金田先生の「葛藤」は約2カ月ほど続きました。
「動きが劇的に変わる今までと違う運動法なんてないんだ!」
「もし手に入れば生徒たちと一緒に奇跡を起こせるかもしれない…。」
古武術導入に対して、葛藤を続けていたある日、
東京地区でも屈指の強豪校との対戦が決まりました。
この対戦が決まり金田先生は
生徒たちに答えを委ねることにしました。
もし、自分がやりたいと思っても
実際に古武術を行うのは生徒たち。
彼らの答えを尊重したのです。
この行動に生徒たちは驚きを隠せませんでした。
実は、金田先生はそれまで
自身の経験を元に、チームに合わせた戦術を組立て、
スピード重視のバスケを目標に、生徒たちを指導してきたからです。
もちろん生徒の意見に耳を傾けることは、
多くありませんでした。
バスケットのエリートコースを歩んできた金田先生には
自身のバスケットに対する絶対的な自信があったためです。
しかし、古武術に対してはまったくの素人。
今までの自身のバスケット理論はまったく通用しませんでした。
だからこそ生徒たちの答えを聞きたかったのです。
スポーツに限らず当てはまることですが、好奇心は、
子どもを今よりもさらに成長させる要素となります。
それは、古武術を導入する生徒たちにも言えることです。
当時の生徒たちは導入するという答えを決心し、
“古武術バスケ”が誕生した瞬間となりました。
その後、選手の自主性を大切にする指導を元に
「ノーモーションパス」や「桐朋流ナンバ走り」といった
全国大会出場の武器となる、技を生み出すことができたのです。
「古武術」という名前から、難しそうな印象を受けるかもしれません。
でも、ご安心ください。
覚えるのは難しいバスケットボールの技術ではなく「体の使い方」ですので、
バスケット指導歴、経験などは、一切関係ありません。
ある日、まるでパッと閃いたように、突然動作のコツを掴めるようになるのですが、
基本的な動作は、1ヶ月もあれば手に入れることができます。
古武術を上手く取り入れる秘訣は、いきなり全部の動作を変えようとはしないこと。
速攻をレベルアップさせたいならパス。
シュートの成功率をアップさせたいならシュート。
相手チームの固いディフェンスを突破したいならドライブ。
このように、まずは、チームに不足している一つを選び、少しずつ変えていくことです。
そうすれば、無理なく、確実に選手たちに足りない能力を補っていくことができます。
そして、今回金田先生に古武術を導入した、当時のお話の
インタビュー動画を公開しているので、ご覧ください。
ビーレジェンドプロテイン「スポーツ&ウェルネス」の 詳細はこちら