【小谷コーチのバスケットボールを分析しよう!】「DR」,「TR」を分析する

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こんにちは!小谷究です。

私は現在、流通経済大学スポーツコミュニケーション学科で助教を務めています。

また、同大学バスケットボール部を指導しています。

このメルマガでは、バスケットボールを分析する方法について一緒に勉強して行きましょう。

 

前回はオフェンスリバウンド獲得数である「OR」について分析しました。

今回は、まずディフェンスリバウンド獲得数である「DR」から触れていきます。

相手チームの「DR」が多いプレーヤーも「OR」が多いプレーヤーと同様にオフェンスにおいて主にインサイドでプレーするプレーヤーである可能性があります。

繰り返しになりますが、シュートが全て成功した場合には、リバウンドボールを獲得する機会はなくなってしまいます。

また、シュートが失敗したとしても、シュート時に毎回ファウルをされてしまえば、この場合にもリバウンドボールを獲得する機会はなくなってしまいます。

つまり、リバウンドボールを獲得する機会が少ない場合には、どんなに優秀なリバウンダーであろうとも「DR」が少なくなくってしまうことに注意しなくてはなりません。

ただし、今のところ「FG%」や「FT%」が100% のゲームは存在せず、「FG%」はおおよそ5O%程度にとどまることから、リバウンドボールを獲得するある程度の機会が存在するといえます。

したがって、厳密ではないものの「DR」からある程度の分析が可能になります。

リバウンドボールはゴール近辺で獲得されることが確認されているので「DR」が多いということは、主にゴール近辺に位置していたことが考えられます。

現在、多くのチームがメインのディフェンスとしてマンツーマンディフェンスを採用します。

つまり、「DR」が多いプレーヤーは主にゴール近辺でプレーするオフェンスプレーヤーにマッチアップしていたことが考えられます。

さらに、マンツーマンディフェンスでは、プレーヤーの能力に合わせてマッチアップが決められるので、主にインサイドでプレーする体格の良いプレーヤーには、同様のプレーヤーがマッチアップすることになります。

これらのことから、「DR」が多いプレーヤーは、オフェンスにおいて主にインサイドでプレーするプレーヤーである可能性が高いといえます。

2017-18シーズンのNBAでは、オフェンスにおいて主にインサイドでプレーするアンドレ・ドラモンドとディアンドレ・ジョーダンが1ゲームあたり10.7本の「DR」を記録しています。

さらに、「OR」と「DR」が多いプレーヤーが、オフェンスにおいて主にインサイドでプレーするプレーヤーである可能性が高いことから、「OR」と「DR」の合計である「TR」が多いプレーヤーもまたオフェンスにおいて主にインサイドでプレーするプレーヤーである可能性が高いといえます。

2017-18シーズンのNBAでは、オフェンスにおいて主にインサイドでプレーするドラモンドが1ゲームあたり16.0本、DJが15.2本、ドワイト・ハワードが12.5本の「TR」を記録しています。

「OR」、「DR」、「TR」といったボックススコアにおけるリバウンドの項目から、相手チームのオフェンスにおいて主にインサイドでプレーするプレーヤーを把握できれば、初めて対戦する相手でもある程度的確にマッチアップを組むことができるでしょう。

 

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